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スカイマーク、A330運航停止へ 宮古・石垣は運休

 民事再生法の適用を申請したスカイマーク(SKY/BC、9204)は1月29日、都内の本社で会見を開いた。会見冒頭、井手隆司会長と有森正和社長は経営破綻について謝罪した。

2月からの運休便を説明するスカイマークの有森社長(右)と井手会長=1月29日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

1月末で運航停止するスカイマークのA330=14年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 冒頭の謝罪後、有森社長は「運航には支障ない。これまで同様の利用をお願いしたい」と訴えた。29日時点で28路線を運航しているが、2月1日から3月28日まで札幌-仙台線など12路線で減便。現在の1日152便を、水曜日は126便、水曜以外は128便に減便する。

 那覇-宮古線と那覇-石垣線は、3月29日から運休。宮古と石垣は撤退する意向を示した。

 また、ロードファクター(座席利用率、L/F)の低迷が続くエアバスA330-300型機(271席)5機については、井手会長は「2月1日から運休する」と述べた。2月からはボーイング737-800型機(177席)27機に機材統一し、運航コストを抑えることで再建を図る。

キャンペーン用制服でグリーンシートを披露するスカイマークの客室乗務員=14年3月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 一方、井手会長と有森社長はリストラについては否定。雇用を維持するとして、A330のパイロットは、737へ資格移行する。A330は客室乗務員がキャンペーン用のミニスカート制服を着用したことで話題を呼び、2014年6月から羽田−福岡線と札幌線に就航している。

 井手会長は、「羽田の発着枠は36枠持っている。これを維持しないと既存航空会社の寡占になる」として、大手2社とは一定の距離を置く再建を進める考えを示した。

*詳報はこちら。
A330導入「会社設立並みに大変だった」 スカイマーク、737一本化で原点回帰 [1](15年1月30日)
スカイマーク、仙台-福岡も運休 夏ダイヤ、宮古・石垣と [2](15年1月29日)
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2月1日から3月28日の減便
新千歳-仙台:1日3往復から2往復
新千歳-茨城:1日2往復から1往復
中部-新千歳:1日2往復から1往復
中部-那覇:1日2往復から1往復
神戸-新千歳:1日2往復から1往復
神戸-米子:1日2往復から1往復
神戸-那覇:1日2往復から1往復
福岡-仙台:1日2往復から1.8往復(水曜のみ運休)
福岡-茨城:1日2往復から1往復
福岡-那覇:1日4往復から2往復
那覇-宮古:1日3往復から2往復
那覇-石垣:1日3往復から2往復

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【お知らせ】
A330の受領機数を改めてスカイマークに確認したところ、初出の6機ではなく5機であることを確認しましたので、当該箇所を修正しました。(2015年2月3日 19:17 JST)