- Aviation Wire - https://www.aviationwire.jp -

737MAX月産47機「安定重視」オルトバーグ社長、29年にFCF100億ドル目標

 ボーイングは、2029年にフリーキャッシュフロー(FCF)100億ドルの達成を目指す計画を明らかにした。ケリー・オルトバーグ社長兼CEO(最高経営責任者)は、737 MAXの月産47機体制の安定化に取り組み、増産では安全性と品質を優先する考えを示した。

ボーイングのレントン工場で最終組立が進む737 MAX=26年9月 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 FCF計画は、オルトバーグ氏が米CNBCの生放送インタビューに応じた後、アナリスト向け電話会議で会社が示した。2026年はFCFのプラスを見込み、2027年は約30億ドル、2028年は約60億ドル、2029年には100億ドルの達成を目指す。

 FCFは営業キャッシュフローから設備投資額を差し引いた財務指標で、企業の財務状況を把握する指標の一つ。ボーイングの2026年7-9月期(第3四半期)のFCFは4億6400万ドルのプラスで、営業キャッシュフローは14億9600万ドルのプラスだった。

 737 MAXは月産47機での生産安定化を進めている。オルトバーグ氏はCNBCのインタビューで、増産を急ぐよりも生産システムの安定を重視し、安全で品質の高い機体を引き渡す考えを説明した。

 民間機では、737-7(737 MAX 7)が7-9月期に、737-10(737 MAX 10)が10月にFAA(米国連邦航空局)の修正型式証明を取得した。オルトバーグ氏は両機種の引き渡しが2027年に始まるとの見通しを示した。また、ボーイングはエバレット工場に新設した「North Line(ノースライン)」から初号機となる737-10をロールアウトした(関連記事 [1])。777-9は認証作業を続けており、初号機の納入を2027年に予定している。

 防衛事業では、米海軍の次世代戦闘機F/A-XXの設計・製造・納入を担う企業に選定された。選定・評価の審査手続きは完了しておらず、受注残には含まれていない。このほか、PAC-3のシーカー(目標探知装置)に関する複数年契約や、F-15EXの追加発注があった。オルトバーグ氏は、防衛事業で今後、より大きな成長率を見込むと説明した。

 ボーイング全体の受注残高は過去最高の7450億ドル。オルトバーグ氏は、民間航空機、防衛、サービス各事業の受注残を収益性のある形で履行する考えを示した。また、経営上のリスクを減らす取り組みを進め、財務実績の不確実性が縮小しているとの認識を示した。

関連リンク
Boeing [2]
ボーイング・ジャパン [3]

26年7-9月期決算
・ボーイング、最終赤字1.1億ドルに縮小 民間機部門は赤字続く=26年7-9月期 [4](26年10月28日)

737 MAXの動向
・エバレット製737MAX初号機がロールアウト 4番目「ノースライン」稼働、737-10姿現す [1](26年11月6日)
・「最大の737MAX」737-10、FAAから型式証明取得 スカイマークも導入 [5](26年10月21日)
・737MAX最小の737-7、FAAから型式証明取得 初号機はサウスウエスト航空に [6](26年8月4日)
・737 MAX、新ライン正式稼働 エバレットで50年以上ぶり737製造 [7](26年7月15日)

特集・ボーイングの安全・品質強化
後編 737MAX製造、新人はどう育てる [8](26年10月13日)
前編 737MAXの製造現場、どう変わったか [9](26年10月13日)