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東海道・山陽新幹線、最上位個室「スプリームクラス」10/1開始 東京-新大阪4.2万円から

 JR東海(東海旅客鉄道、9022)とJR西日本(西日本旅客鉄道、9021)は6月17日、東海道・山陽新幹線にグリーン車より上位の新クラス「Supreme Class(スプリームクラス)」を10月1日に導入すると発表した。個室タイプの「Cabin(キャビン)」を先行導入し、半個室タイプの「Seat(シート)」は2027年度中にサービスを始める。

東海道・山陽新幹線の7号車に設ける2人利用可能な「Supreme Class Cabin」。東京-新大阪間は6万500円から(NTTのリリースから)

 キャビンの発売開始は、9月15日午前5時30分。「エクスプレス予約」の価格は、2人利用可能な7号車は東京-新大阪間が6万500円、東京-博多間は9万220円で、1人用の10号車は東京-新大阪間が4万2100円、東京-博多間は6万3620円となる。

 スプリームクラスは、東海道・山陽新幹線の東京-博多間で運行するN700S系(16両編成)に順次導入。10月時点では上下合わせて1日12本程度を予定し、「のぞみ」「ひかり」「こだま」の各列車で運行する。最初の列車は10月1日の東京駅午前6時発の博多行きのぞみ1号を予定している。

—記事の概要—
7号車と10号車に個室
東京-博多9万220円
電子錠や専用Wi-Fi
半個室は27年度中
7月に体験乗車

7号車と10号車に個室

 スプリームクラスは、グリーン車を超える最上位クラスとして、最高の品質やサービスを提供するという思いを「Supreme(最高の)」で表現。ロゴは頭文字の「S」や車窓、東海道・山陽新幹線沿線の富士山や海原をイメージし、黒漆や金蒔絵を想起させる色彩とした。

東海道・山陽新幹線の10号車に設ける1人用「Supreme Class Cabin」(JR東海のリリースから)

Supreme Classのロゴ(JR東海・JR西日本の発表資料から)

 個室タイプの「キャビン」は、7号車と10号車に設ける。1編成1室ずつで、7号車は2人利用も可能で、10号車は1人用となる。いずれも座席の向きは固定。7号車のスプリームクラスを予約した利用者に同行して利用する場合、同行者は当該列車に乗れる乗車券と特急券を別途用意する必要がある。普通車自由席、普通車指定席、グリーン席のいずれでもよい。

 鍵(電子錠)付きの扉を設け、プライベート感とセキュリティを確保。乗車時に利用する交通系ICカードやQRコードで解錠でき、オートロック機能も備える。

 7号車にはソファを設け、荷物置き場には航空機内への持ち込みサイズ(55センチ×40センチ×25センチ以内)のスーツケースを収納できる。

Supreme Class Cabinの設備詳細(JR東海・JR西日本の発表資料から)

東京-博多9万220円

 キャビンは、乗車券と特急券が一体となったチケットレス商品として、「エクスプレス予約」と「スマートEX」で発売する。e特急券や早特商品の設定はなく、「LINEからEX」の設定もない。エクスプレス会員のEX予約専用ICカードや、登録済みの交通系ICカード、乗車用QRコードで乗車し、紙のきっぷで乗車することはできない。

Supreme Class Cabinの設備詳細(JR東海・JR西日本の発表資料から)

 発売開始後は、乗車日1カ月前の午前10時から購入できる。当日に運行が確定した列車は、乗車日当日の午前5時30分から発売する。複数の列車を乗り継ぐ場合、予約できる設備は同一設備または普通車自由席との組み合わせに限る。7号車と10号車のキャビンを乗り継いで利用することや、スプリームクラスとグリーン車または普通車指定席を乗り継いで利用することはできない。空席があり、利用上支障がない場合に限り、車内でキャビンを発売することがある。

 主な区間の発売価格は、7号車と10号車で異なる。大人片道1人あたり、「のぞみ」通常期利用の場合、エクスプレス予約は、東京-名古屋が7号車4万6840円、10号車3万2440円、東京-新大阪が7号車6万500円、10号車4万2100円、東京-岡山が7号車7万4090円、10号車5万1490円、東京-広島が7号車8万6240円、10号車5万9640円、東京-博多が7号車9万220円、10号車6万3620円で、新大阪-博多は7号車7万2510円、10号車4万9910円となる。

 スマートEXは、東京-名古屋が7号車4万7060円、10号車3万2660円、東京-新大阪が7号車6万790円、10号車4万2390円、東京-岡山が7号車7万4440円、10号車5万1840円、東京-広島が7号車8万6620円、10号車6万20円、東京-博多が7号車9万670円、10号車6万4070円で、新大阪-博多は7号車7万2690円、10号車5万90円となる。

 半個室タイプ「シート」の価格は別途発表する。

Supreme Classの主な区間の価格(JR東海・JR西日本の発表資料を基にAviation Wire作成)

電子錠や専用Wi-Fi

 キャビンにはレッグレスト付きリクライニングシートや大型テーブル、専用Wi-Fi、専用タブレット、シートスピーカーを備える。専用タブレットでは、照明や空調、放送などを個別に調整でき、商品注文にも対応する。座席は体格の違いに合わせて背もたれ腰部の形状を調整できる電動ランバーサポートを備える。

Supreme Classのサービス詳細(JR東海・JR西日本の発表資料から)

 通信面では、AGC(5201)の開発技術を用いた5G対応透明ガラスアンテナを採用し、鉄道車両への搭載は世界初としている。シートスピーカーにはNTTグループの特許技術「PSZ」を用い、音漏れを低減する。PSZは「パーソナライズドサウンドゾーン」の略称で、手持ちのデバイスとはBluetoothで接続できる。公共交通機関への搭載は国内初という。

 内装には、沿線の伝統工芸を用いたオーナメントを設置する。JR東海編成では、新幹線の廃車アルミリサイクル材を使ったフレームに岐阜県の美濃焼を組み込む。JR西日本編成では、大阪府の注染、兵庫県の播州織、岡山県の金襴、広島県の江田島紙布、山口県の柳井縞、福岡県の博多織を用いる。

 車内サービスは「のぞみ」「ひかり」のみ。無料のウェルカムサービスとして、飲み物と菓子を1人1回提供する。有料の東海道・山陽新幹線モバイルオーダーサービスでは、備え付けのタブレットから飲み物や軽食を注文でき、パーサーが席まで届ける。季節を感じる沿線地域の逸品として、スプリームクラス限定商品も順次用意する。一部列車や区間ではパーサーが乗務しない場合があり、車内サービスを提供しないことがある。

 また、10月1日以降は山陽新幹線のワゴンサービスを終了し、モバイルオーダーサービスを始める。山陽新幹線のグリーン車でのおしぼり配布は、希望者がモバイルオーダーサービスで注文する形に変更し、費用は無料になる。

半個室は27年度中

 半個室タイプ「シート」は、2027年度中にサービスを始める予定。10号車東京寄りのグリーン車座席5列分のスペースに6席を設ける。通路と座席の間に出入り用の鍵(電子錠)付き扉を設け、大型バックシェルタイプの座席を採用することで、プライベート感と上質性を兼ね備えた座席とする。

 座席は向きを変えられ、向かい合わせでの利用も可能。個室タイプ「キャビン」と同様に、レッグレスト付きリクライニングシート、大型テーブル、専用タブレット、専用Wi-Fi、シートスピーカーを備える。専用タブレットでは、照明、空調、放送などの個別調整や商品注文ができる。

東海道新幹線の半個室上級クラス(JR東海のリリースから)

Supreme Class Seatの設備詳細(JR東海・JR西日本の発表資料から)

7月に体験乗車

 また、キャビンのサービス開始に先立ち、7月25日と26日に体験乗車を実施。2日間で計4回実施し、各回6人、合計24人を抽選で招待する。1人の体験時間は30分程度となる。

 応募期間は6月17日午後3時から30日午後11時59分までで、当選者には7月上旬にメールで通知する。

 競合する航空各社の国内線は、コロナ後の出張需要の減少やドル建てコストの増加で事業環境が悪化している。これを受け、国土交通省航空局(JCAB)は5月29日に、「国内航空のあり方に関する有識者会議」の報告書を正式に公表。国内航空ネットワーク維持に向け、航空会社間の競争を原則としつつ、路線特性に応じた協調を容認する方向を正式に示した。また、同日付で独占禁止法の適用除外に関するガイドラインを策定し、大手航空会社による特定既存航空会社への出資規制も廃止している。

 全日本空輸(ANA/NH)や日本航空(JAL/JL、9201)、スカイマーク(SKY/BC、9204)、スターフライヤー(SFJ/7G、9206)は、現在はフジドリームエアラインズ(FDA/JH)のみ導入している国内線の燃油サーチャージを2027年度にも導入する方向で検討を進めている。

関連リンク
JR東海 [1]
JR西日本 [2]

Supreme Class Cabin
東海道新幹線、窓2つ分の個室上級クラス 半個室は27年度 [3](26年3月27日)

有識者会議
中堅4社への出資規制を正式廃止 国内航空のあり方報告書公表=国交省 [4](26年6月1日)

国内線サーチャージ
スカイマーク、27年3月期純利益51%減予想 国内線サーチャージは27年度視野 [5](26年5月16日)
ANA、国内線サーチャージ検討 27年度導入へ国交省と調整も [6](26年4月22日)
JAL、国内線サーチャージ検討 27年4月視野、FDAに続き2社目 [7](26年3月3日)
スターフライヤー町田社長、国内線サーチャージ「十分検討していきたい」 [8](26年3月16日)