ボーイングと全日本空輸(ANA/NH)は現地時間4月18日、ANAが国際線と国内線で運航する787型機のうち、37機の客室改修に関する新たな契約を独ハンブルクで開かれた航空機内装品展「AIX 2026(エアクラフト・インテリア・エキスポ2026)」で結んだと発表した。対象は787-8が21機と787-9が16機となる。

787の客室改修契約を結ぶANAの野村良成調達部長(左)とボーイングのリンゼイ・ダグラス副社長(ボーイング提供)
改修では、対象機の全クラスに新シートを導入し、客室内装を刷新する。ボーイングは、改修に必要な部品キットと技術支援を提供する。ANAの787は、ビジネスクラスとプレミアムエコノミー、エコノミークラスの3クラス仕様と、ビジネスとエコノミーの2クラス仕様になっている。
今回の契約は、ボーイングとANAのデジタルサービス分野での提携の延長線上にある。今年のシンガポール航空ショーでは、787全機を対象としたボーイングの機体健全性管理システム「AHM(Airplane Health Management)」の契約を更新し、777と737にも対象を広げた。両社は、運航効率と運航信頼性の向上に向け、予知保全分野での協力も深める計画としている。
ANAの調達・施設室 調達部の野村良成部長は、内装改修契約の締結と実行は「長期計画にとって重要」だとコメントした。
ボーイングのリンゼイ・ダグラス副社長(キャビン・改修・メンテナンス&デジタルサービス担当)は、客室の近代化と予知保全の組み合わせにより、乗客体験と機材の稼働率の両面を高める考えを示した。

パリ航空ショーでANAの新個室ビジネスクラス「THE Room FX」をお披露目する客室乗務員=25年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ANAは787のローンチカスタマーで、2004年に世界で始めて発注。初号機のJA801Aを2011年9月25日に受領した。世界初の787による商業運航は、同年10月26日に成田を出発した香港行きチャーターのNH7871便で、定期便は国内線が同年11月1日の羽田発岡山行きNH651便、国際線は翌2012年1月14日の羽田発北京行きNH1255便、787の特徴を生かせる長距離国際線は同月21日の羽田発フランクフルト行きNH203便が初便となった。
ANAが受領済みの787は、今年1月末時点で787-8が36機、787-9が44機、787-10が10機の計90機となった。
関連リンク
全日本空輸 [1]
Safran Seat [2]
開発者インタビュー
・777並み空間へゼロから設計 特集・ANA 787新個室ビジネス「THE Room FX」の挑戦 [3](26年3月12日)
写真特集・ANA 787-9新シート
(1)ソファのような個室新ビジネス「THE Room FX」は777並みの広さ [4]
(2)プレエコはシートピッチとリクライニング拡大 [5]
(3)エコノミーは腰のフィット感向上で疲れにくく [6]
パリ航空ショーでお披露目
・ANA、787-9に新個室ビジネスクラス「THE Room FX」777並みの広さ、26年度から=パリ航空ショー [7](25年6月17日)
六本木で本邦初公開
・ANA、787向け個室新ビジネスクラス日本初公開 10年ぶり刷新、六本木で予約制体験会 [8](26年3月12日)
・ANA、787個室ビジネス「THE Room FX」機内イメージ公開 新造3機と改修16機 [9](26年2月13日)
・ANAHD芝田社長、787個室ビジネス「THE Room FX」8月初受領 737-8は6月から5機 [10](26年1月6日)