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国交省、航大の養成見直しで検討会 訓練遅延や体制強化議論

 国土交通省航空局(JCAB)は、「航空大学校の養成に関する検討会」を4月22日に開催する。パイロットの安定的な養成に向け、航空大学校(航大)で続く訓練遅延や老朽施設の更新、組織体制の見直しなど、抜本的な改善策を議論する。

航大帯広分校の格納庫=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 検討会の議題は、航大養成の現状と課題、検討の方向性、委員との意見交換の3点。委員には航空宇宙工学や経営、雇用政策、航空評論などの分野から、東京大学大学院の土屋武司教授(航空宇宙工学専攻)ら有識者5人が名を連ね、日本航空(JAL/JL、9201)や全日本空輸(ANA/NH)など国内の航空会社19社が加盟する「定期航空協会(定航協)」や、航空局幹部も参加する。

 航大の養成をめぐっては、今年3月に取りまとめられた「航空整備士・操縦士の人材確保・活用に関する検討会」最終報告でも、継続的な安定養成に向けた体制強化の必要性が指摘された。訓練の遅延や施設の老朽化、財務構造の改善が急務とされており、航空会社と連携してシラバスや整備体制の見直しを進めている。

 航空局では、航大の訓練進捗の管理強化や、分校を含めた組織体制の再構築、教官訓練の効率化、学生寮の環境改善なども課題と位置づけ、地域航空会社に対してパイロット確保の実情に関する調査も今年度中に実施する方針。航大の次期中期計画(26年度以降)への反映を見据え、今回の検討会ではその前段としての意見集約を行う。

航空大学校の養成に関する検討会(敬称略、順不同)
◆有識者
土屋 武司(東京大学大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻教授)
牧野 友衛(Tools For Humanity 日本代表 / JNTO デジタル戦略アドバイザー)
関 利恵子(信州大学経法学部教授)
宇佐川 邦子(株式会社インディードリクルートパートナーズ ジョブズリサーチセンター上席主任研究員)
小林 宏之(航空評論家)

◆関係団体
定期航空協会 理事長

◆国土交通省
航空局安全部長
航空局安全部安全政策課長
航空局安全部安全政策課 乗員政策室長・安全政策企画官
航空局安全部安全政策課 首席航空従事者試験官

関連リンク
航空大学校の養成に関する検討会 [1]
航空整備士・操縦士の人材確保・活用に関する検討会 [2](国交省)
国土交通省 [3]
航空大学校 [4]

航空大学校
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後編 「やりたいことに苦労あって当然」 [9]

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