全日本空輸(ANA/NH)は8月9日、2024年2月に就航する新ブランド「AirJapan」の運航便について、マイル制度「ANAマイレージクラブ(AMC)」の取り扱いを発表した。ANAマイルの積算はなく、特典航空券利用も現時点で取り扱わないという。訪日客の取り込みを重視したブランドで、低価格と日本らしさを打ち出したサービスを提供する。

成田-バンコク線の就航を発表するエアージャパンの峯口社長(中央)=23年8月2日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
対象となるのは、2月9日に就航するAirJapanブランドの成田-バンコク(スワンナプーム)線(NQ1/2便)。搭乗によるANAマイルの積算や特典航空券の利用は予定していない。
また、AirJapan便搭乗時は、AMC会員向けの予約サービスをはじめ、ラウンジやチェックインなどの空港サービス、手荷物取り扱いといった「プレミアムメンバーサービス」も提供しない。

AirJapanのシートを発表する客室乗務員=23年3月9日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
AirJapanは、ANAと同じANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下のエアージャパン(AJX/NQ)による新ブランド。アジアからのインバウンド(訪日)需要をメインターゲットとしており、客層は訪日客7割、日本人3割を見込む。ANAグループのFSC(フルサービス航空会社)であるANAと、LCC(低コスト航空会社)のピーチ・アビエーション(APJ/MM)の中間に位置するサービス提供を目指し、機材はANAが運航しているボーイング787-8型機を改修し、座席数はエコノミークラスのみの1クラス324席となる。
現在のエアージャパンは、ANAの国際線のうちアジア・リゾート路線を「ANAブランド便」として運航。2月からはAirJapanブランド便と両方運航することになる。このため、ANAとコードシェア(共同運航)を実施しているエアージャパンの成田-シンガポール線(NQ801/802便)はANAブランド便であることから、2月以降もマイル積算などは従来通り扱うという。
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