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緑色のANA機、787で10月復活 環境活動をPR

 全日本空輸(ANA/NH)は6月3日、環境に配慮した活動を表現する特別塗装機「ANA Future Promise 特別塗装機」を10月ごろをめどに就航させると発表した。環境の概念を表現する「水と緑」をモチーフにしたデザインを施したボーイング787-8型機(登録記号JA874A)と787-9(JA871A)で、国内線と国際線の定期便に投入を予定している。

ANA Future Promise 特別塗装機の787-9のイメージ(同社提供)

 ANAグループは中期経営戦略で掲げるESG(環境・社会・企業統治)経営を推進していくため、2021年6月にスローガン「ANA Future Promise」を制定。8月に機内食容器をプラスチック製から環境負荷が低い素材に変更し、今年3月から機内食の調理時に出る残渣(ざんさ)の循環型化を行った。

 特別塗装機を活用し、サステナブル(持続可能)素材を使った機内食食器などの機内サービス品の提供や、アップサイクル商品の販売拡大、CO2(二酸化炭素)排出抑制などの取り組みを進めていくという。特別塗装機は国内線と国際線に1機ずつ投入する。

ANA Future Promise 特別塗装機の787-8のイメージ(同社提供)

伊丹空港を離陸するエコボン2号機JA857A=17年11月15日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

エコボン最終便の運航を終えたANAウイングスのJA857A=18年3月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAのグループの機体は青を基調としたデザインで、緑色を配した機体は2018年3月12日に運航を終えた特別塗装機「エコボン」以来、約4年ぶりとなる。

 エコボンは、カナダのボンバルディアが製造するターボプロップ(プロペラ)機Q400(DHC-8-Q400)型機の特別塗装機で、全部で3機が7年3カ月にわたり緑色の塗装で運航していた。エコロジーの「エコ(Eco)」と、フランス語で「良い旅を!」を意味する「ボン・ヴォヤージュ(Bon Voyage)」から名付けられ、ANAグループの通常塗装「トリトンブルー」をベースに、ブルーの部分を若葉をイメージしたグリーンに変更していた。運航終了後は通常塗装で復帰している。

関連リンク
ANA Future Promise [1](全日本空輸)
全日本空輸 [2]

ANA Future Promise
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