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A380最終号機、エミレーツ航空に納入 14年で完納

 エアバスは現地時間12月16日、総2階建ての超大型機A380型機の最終号機(MSN272、登録記号A6-EVS)をエミレーツ航空(UAE/EK)へ独ハンブルクで引き渡した。エアバスが納入したA380としては251機目、エミレーツにとっては123機目のA380となった。引き渡し後、A380はエミレーツの本拠地であるドバイへ向かった。2007年のシンガポール航空(SIA/SQ)への初号機(9V-SKA)引き渡しから14年で完納となった。

エミレーツ航空に引き渡されたA380最終号機(エアバス提供)

 エミレーツは、A380がまだ「A3XX」としてアナウンスされていた2000年のファンボロー航空ショーで、航空会社として初めてA380の発注を発表。2001年のドバイ航空ショーで15機の追加発注を表明した。

エミレーツ航空のA380に新設されたプレミアムエコノミーを紹介する客室乗務員(同社提供)

 最終号機の座席数は4クラス484席(ファースト14席、ビジネス76席、プレミアムエコノミー56席、エコノミー338席)で、2020年12月にお披露目された新仕様となる。エミレーツのA380はこれまで、超長距離路線向けの3クラス489席(ファースト14席、ビジネス76席、エコノミー399席)、長距離路線向けの3クラス517席(ファースト14席、ビジネス76席、エコノミー427席)、ファーストクラスを設定しない長距離路線用の2クラス615席(ビジネス58席、エコノミー557席)の3仕様があったが、超長距離仕様と同等の座席数で4クラスを実現した。

 また、A380の既存機52機の大規模改修を2022年末から実施し、プレエコを新設する。

 A380はこれまで、エミレーツ航空のほかシンガポール航空(SIA/SQ)やルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)など15社から251機を受注。このうち最大顧客のエミレーツは発注量の49.0%を占める123機を発注した。初飛行は2005年4月27日で、初号機は2007年10月15日にシンガポール航空が受領した。

 日本では全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が3機発注。2019年5月24日に初号機(JA381A)が就航し、今年10月に最後の受領機である3号機(JA383A)が仏トゥールーズから成田空港へ到着した。

関連リンク
エミレーツ航空 [1]
Airbus [2]

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