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シンガポール航空、成田・羽田5月まで減便 感染拡大、全世界で688便影響

 シンガポール航空(SIA/SQ)と子会社のシルクエアー(SLK/MI)は現地時間2月18日、成田・羽田路線を含む一部の路線を、5月末まで減便すると発表した。感染が拡大する新型コロナウイルス(COVID-19)の影響によるもので、対象期間は路線により異なる。両社は中国本土と香港線の一部も減便しており、影響は全世界に広まりつつある。

成田・羽田を含む一部路線で減便するシンガポール航空=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 シンガポール-成田線は1日2往復のうち、シンガポール発2便目となる深夜便のSQ638便と、折り返しの成田発SQ637便を減便する。9日間の9往復18便が対象で、シンガポール発は3月10日と4月23日、27日、5月3日と7日、12日、16日、24日、27日を減便する。成田発はそれぞれ翌日となる。

 1日4往復運航するシンガポール-羽田線は、深夜に羽田を発着する1往復が対象。シンガポール発のSQ630便と、折り返しの羽田発SQ639便を減便する。期間中は32日間の32往復64便が減便となり、シンガポール発は4月6日と14日、20日、22日、23日、26日、5月3日から7日まで、10日から30日までの各期間で間引く。羽田発はそれぞれ翌日となる。

 このほか日本以外の東アジアは、釜山とソウル、台北との3路線、東南アジアはバンコクやジャカルタなど13路線、米国はロサンゼルスとシアトル、フランクフルト経由ニューヨークの3路線、欧州はロンドンやパリなど5路線、オセアニアはシドニーやパースなど7路線、南アジアとアフリカはインドのコーチンやムンバイなど8路線で減便。計41路線で344往復688便の減便を計画する。

 シンガポール国内では1月23日に、新型コロナウイルスの感染者を初めて確認。2月17日現在、77人が感染している。シンガポール政府観光局(STB)は、2020年に同国を訪れる外国人が前年比25から30%減少すると予測している。

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