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中部空港、中国便6割以上減 ウイルス影響、旅客・従業員の安全最優先

 中部空港(セントレア)を運営する中部国際空港会社の犬塚力社長は2月17日、拡大する新型コロナウイルス(COVID-19)の影響について、旅客や空港勤務者の安全確保を最優先する考えを示した。

中国本土路線を中心に欠航が発生している中部空港=20年2月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 1月1日時点の国際線は42都市に週482往復で、このうち中国本土路線は22都市に就航し、全体の4割を占める週211往復を運航した。1月に入り、ウイルス拡大により需要が減少。航空各社は中国本土路線を一時運休・減便するなどの対策を講じた結果、2月13日現在の国際線は25都市週328往復にとなった。中国路線は7都市週81往復で、1月と比較し便数が6割以上落ち込んでいる。

 1月中旬から影響が出始めたため、中部国際空港会社では1月27日に危機管理本部を立ちあげ、対策に当たっている。犬塚社長は「マスクの着用や手洗いで、安全を確保する。日々動きがあるため、素早く対応したい」と事態を注視する姿勢を示した。

 中部空港は2月17日に開港15周年を迎えた。一方で2027年には品川-名古屋間を結ぶリニア中央新幹線の開業を予定し、品川から名古屋へは40分で到着するなど、同空港を取り巻く環境も変化する。犬塚社長は次の15年について、欧米豪などの長距離国際線により首都圏からの需要取り込みも図るとし、「足元はウイルスで大変だが、未来に向かって進みたい」と将来に目を向けた。

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中部国際空港 セントレア [1]

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