エア・カレドニア・インターナショナル（エアカラン、ACI/SB）のエアバスA330-900型機（A330neo、登録記号F-ONEO）が8月10日、成田空港へ到着した。商業運航のA330neoが日本へ乗り入れるのは初めてで、同社向け初号機をヌーメア－成田線に投入。これまでのA330-200から大型化した。
成田空港の駐機場へ向かうエアカランのA330neo就航初便となったSB800便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
—記事の概要—
・フェリーは関空経由
・A330-200日本ラストは30日
フェリーは関空経由
エアカランは、A330-900の初号機を現地時間7月30日に受領。仏トゥールーズを8月3日に出発したフェリーフライト（回航便）は関西空港を経由し、ヌーメアへ7日午前11時34分に到着した。
成田空港を離陸するエアカランのA330neo成田発初便SB801便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
初便となったヌーメア発成田行きSB800便は、10日午前7時56分に成田へ到着。折り返しの成田発ヌーメア行きSB801便は、午後0時14分に出発した。搭乗口では初便の乗客に、ロゴ入りの升（ます）をプレゼントした。成田の出発ロビーには特設ブースを10日から9月9日まで設け、A330neoとニューカレドニアをパネルで紹介している。
A330-900の確定発注は2機で、座席数は3クラス291席（ビジネス26席、プレミアムエコノミー21席、エコノミー244席）。2号機は9月から10月中の受領を予定しており、2機のA330-200（2クラス266席：ビジネス24席、エコノミー242席）の機材更新を進める。
ビジネスのシートは、ステリア・エアロスペース社製オパール・シートを採用。ニューカレドニアの海岸をイメージしたベージュと白の配色をベースに、サンゴの赤をアクセントに使った。横1列1-2-1席の独立シェル型シートは、15.6インチの個人用モニターを装備し、全席通路アクセスを可能にした。
また、A330-900から新たに設定したプレエコは2-3-2席配列で、シート幅を45センチ、ピッチは最大で96センチ、リクライニング角度は18.1度。13.3インチの個人用モニターも備えた。110Vの電源コンセントはビジネスの全席と、プレエコ、エコノミーの2席から3席に1口、充電用USB端子は全クラス全席に設けた。
A330-200日本ラストは30日
A330-900は今後も日本路線に投入予定で、成田線は10日から、関西線は9月2日からの運航を予定している。成田線は8月16日と20日、30日を除く毎日、9月以降は火曜と水曜、金曜、土曜、日曜に乗り入れる。関西線は、9月以降の月曜と木曜に運航する。これまでのA330-200は、8月30日の成田線が日本最終運航になる見込み。
エアカランは1983年に、ニューカレドニアの中心都市ヌーメアを拠点に運航を開始。南太平洋諸国や豪州、ニュージーランドに乗り入れている。2000年からは関空、2003年からは成田への乗り入れを開始。関空へは週2往復、成田へは週5往復を運航し、夏季繁忙期は成田線を1日1往復に増便している。
A330-900はA330の改良型「A330neo」の1機種で、A330-300の後継機。A350 XWBの主翼技術を取り入れ、ロールス・ロイス社製新型エンジンのトレント7000と空力特性の改善で、1座席あたりの燃費を改善している。
＊写真は16枚（運航スケジュールは写真下に掲載）。
成田空港の駐機場へ向かうエアカランのA330neo就航初便となったSB800便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
成田空港の駐機場へ向かうエアカランのA330neo就航初便となったSB800便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
成田空港に到着するエアカランのA330neo就航初便となったSB800便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
成田空港に到着するエアカランのA330neo就航初便となったSB800便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
成田空港に到着するエアカランのA330neo就航初便となったSB800便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
成田空港で出発を待つエアカランのA330neo成田発初便SB801便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
成田空港を出発するエアカランのA330neo成田発初便SB801便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
垂直尾翼にハイビスカスが描かれたエアカランのA330neo＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
成田空港の滑走路へ向かうエアカランのA330neo成田発初便SB801便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
成田空港の滑走路へ向かうエアカランのA330neo成田発初便SB801便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
成田空港を離陸するエアカランのA330neo成田発初便SB801便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
成田空港を離陸するエアカランのA330neo成田発初便SB801便＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
成田空港第1ターミナルに設置されたA330neoとニューカレドニアを紹介する特設ブース＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
成田空港へ就航したエアカランA330neoの成田発初便SB801便の乗客に配ったます＝19年8月10日 PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire
運航スケジュール
8月10日から31日まで
SB800 ヌーメア（00:50）→成田（07:50）運航日：毎日
SB801 成田（12:15）→ヌーメア（22:50）運航日：毎日
＊8月16、20、30日はA330-200で運航。
9月1日から10月26日まで
SB800 ヌーメア（00:50）→成田（07:50）運航日：火水金土日
SB801 成田（12:15）→ヌーメア（22:50）運航日：火水金土日
関連リンク
エアカラン [1]
Airbus [2]
エアバス・ジャパン [3]
エアカランのA330neo
・エアカラン、A330neo初号機受領 日本路線にも [4]（19年7月31日）
・エアカランのA330neo、初飛行 [5]（19年7月17日）
・エアカラン、A330-900neoを2機確定発注 A320neoも [6]（17年10月11日）
A330-900
・ライオンエア、A330neo受領 アジア太平洋初 [7]（19年7月22日）
・デルタ航空、A330neo初号機受領 成田8月就航 [8]（19年5月27日）
・アズール・ブラジル航空、米大陸初のA330neo [9]（19年5月15日）
・ライオンエアのA330neo、ロールアウト [10]（19年5月7日）
・モーリシャス航空、南半球初のA330neo [11]（19年4月26日）
・エアアジア初のA330neoロールアウト タイ・エアアジアXが6月運航開始 [12]（19年4月19日）
・エア・セネガル、A330neo初号機受領 アフリカ初導入 [13]（19年3月11日）
・エアバス、A330neo納入開始 初号機、TAPポルトガル航空に [14]（18年11月27日）
・A330neo、EASAから型式証明 FAAも近日 [15]（18年9月27日）
・型式証明取得目前のA330neo 写真特集・ファンボロー航空ショー2018（2） [16]（18年9月1日）