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バニラエアのパイロット、試験飛行時にアルコール検査失念

 ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下のバニラエア(VNL/JW)は4月16日、羽田空港で8日に実施した試験飛行時に、パイロット2人が社内規定で定められた乗務前のアルコール検査を忘れて乗務していたと発表した。試験飛行を終えて羽田に戻った際に検査したところ、アルコール反応は出なかったという。

パイロットが試験飛行前のアルコール検査を失念したバニラエア=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 乗務前のアルコール検査が行われていなかったのは、試験飛行となる8日の羽田発羽田行きJW9051便(エアバスA320型機、登録記号JA13VA)。機長と副操縦士のほか整備関係者6人が搭乗していたが、営業便ではないため乗客はいなかった。

 JW9051便は8日午前6時37分に羽田を離陸し、機体の安全性を確認するため北海道の試験空域へ向かった。同便が出発後、地上の担当者が乗務前アルコール検査の検査結果の記録がないことに気づき、電話でパイロットに確認をしようとしたが、すでに出発していたため確認がとれなかった。また、午前9時ごろにはパイロットがアルコール検査を忘れていたことに機内で気づいたという。

 バニラエアによると、パイロットは出発準備に追われてアルコール検査の実施を失念していたという。同社では再発防止を徹底すると説明している。

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