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MRJ、FAAのTC飛行試験開始へ 3号機で慣熟飛行

 リージョナルジェット機「MRJ」を開発中の三菱航空機は3月27日、FAA(米国連邦航空局)によるTC飛行試験(型式証明飛行試験)開始に向け、認可書(LOA:Letter of Authorization)をFAAから取得したと発表した。

昨年のファンボロー航空ショーで飛行展示を披露するMRJの飛行試験3号機=18年7月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 三菱航空機の親会社である三菱重工業(7011)によると、LOAは3月14日付で取得。米国の飛行試験拠点であるモーゼスレイクで飛行試験3号機(登録記号JA23MJ)を使い、FAAのパイロットが慣熟飛行を18日の週に2回行ったという。

 TC飛行試験は、機体の安全性を証明する「型式証明(TC)」をMRJが各国の航空当局から取得するためのもの。すでに製造国である日本の国土交通省航空局(JCAB)からは、2018年12月21日に「飛行試験確認書」を受領し、3月3日に国交省による初のTC飛行試験を実施している。

 MRJの納期は、5度の納入延期により現時点では2020年半ばを目指している。

関連リンク
Federal Aviation Administration [1]
三菱航空機 [2]
三菱重工業 [3]

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