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MRJ初飛行時、名古屋空港の展望デッキ閉鎖

 県営名古屋空港(小牧空港)は、国産初のジェット旅客機となる三菱航空機の「MRJ」の初飛行が予定されている時期に、展望デッキを閉鎖する。空港の混雑と事故防止のためとしている。

MRJ初飛行時に閉鎖される県営名古屋空港の展望デッキ=15年9月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 閉鎖時期は10月25日午後6時45分から、11月1日午後6時45分まで。閉鎖するのは、展望デッキを含む旅客ターミナルビル3階で、一般来場者や空港勤務者をはじめ報道関係者の立ち入りも認めない。

 空港の駐車場も、立体駐車場の最上階への立ち入りを禁止。空港を利用する旅客以外の利用も制限する。空港勤務者も許可を得た人しか立ち入らせない。

 MRJの初飛行が計画されているのは、10月26日から30日まで。小牧を離陸後の飛行空域は、静岡県御前崎から愛知県伊良湖岬にかけての遠州灘沖の太平洋上と、石川県能登半島沖の日本海上の2つを検討している。

 1時間程度飛行で、真っ直ぐに飛ぶかや、左右に曲がれるかなどの基本的な操縦特性を確認し、上空で着陸状態をシミュレーション後に着陸する。

 また、現在報道関係者に取材を認めているエリアは、愛知県が認めたMRJの整備用格納庫前のみ。取材に訪れる人数は国内外から350人程度だが、取材エリアが縦長な上、ペン取材と写真、映像の区別なく抽選となることから、日本の航空史に残る歴史的瞬間の記録に耐える写真や映像がほとんど残らない可能性がある。

 一方で、愛知県は航空宇宙関連の製造業について、県内への誘致を推進している。

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三菱航空機 [1]
県営名古屋空港 [2]

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