全日本空輸(ANA/NH)は6月10日、電話やメールの問い合わせが急増し、電話がつながりにくく、メールは返信に2週間から2カ月程度かかる可能性があることを明らかにした。国内線予約システムが5月19日搭乗分から刷新され、新運賃に移行したことで、運賃種別を問わず搭乗前の手続き「オンラインチェックイン」ができないなどのトラブルが多発している。

国内線システム刷新のトラブルで問い合わせが急増しているANA=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ANAはこれまで国際線と国内線で異なっていた「旅客サービスシステム(PSS)」と呼ばれる予約システムを、5月19日から6月9日までの予定で空港ごとに統合を進めているが、10日午後4時の時点で統合完了の案内はウェブサイトで確認できない。
システム刷新に合わせ、5月19日搭乗分から導入した新しい国内線運賃は「シンプル」「スタンダード」「フレックス」の3種類。このうち、事前に座席指定可能な「スタンダード」「フレックス」も、システム移行の影響で出発時刻の48時間前から24時間前まで座席指定できない時間帯が生じることを告知したが、X(旧Twitter)には座席指定が正しく反映されない、オンラインチェックインができないといったトラブルが数多く投稿されており、利用者からの問い合わせが急増している。
また、国内線ではオーバーブッキングの影響により、搭乗便の振替や振替時の補償でもトラブルが報告されている。予め定員より多い座席数を販売するオーバーブッキング自体は世界の航空会社が長年行っているものだが、今回はオンラインチェックインができないトラブルや新運賃など、複数の要素が絡み問題化している。
今回明らかにした問い合わせ窓口の混雑は、ANAのマイル制度「ANAマイレージクラブ(AMC)」の最上位ステータス「ダイヤモンド」会員でも、電話が長時間つながらないといった不満が噴出している。
今回の統合作業は、2015年から国際線に導入したスペインのアマデウス社が開発した「アルテア(Amadeus Altea)」に一本化するもの。これまで国内線は自社開発した「エイブル」を使用していたが、システム統合で固定費化しているシステム費用を旅客数に連動した変動費とし、システム維持管理費用を抑える。アルテアは世界的に導入されており、日本航空(JAL/JL、9201)も導入しており、国際線と国内線のシステム刷新を2019年3月に終えている。
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