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HAC、12/22以降も欠航24便 4号機エンジン不具合

 日本航空(JAL/JL、9201)グループで札幌の丘珠空港を拠点とする北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)は12月18日、11日に同社が運航する仏ATR社製ATR42-600型機の4号機(登録記号JA14HC)にエンジン不具合が起きた影響で、22日から26日までの5日間で丘珠-函館線など24便が欠航し、723人に影響が及ぶと発表した。

4号機のエンジン不具合の影響で一部便の欠航が続くHAC=23年10月29日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 30分以上の遅延便も、同期間に12便発生。4号機の運航離脱以降、1日あたり欠航便が4便から6便程度、遅延便が2便から4便程度発生している。

 不具合は11日午後0時37分ごろ、札幌(丘珠)発秋田行きJL2823便が丘珠空港の北西約9キロ、高度約150メートルを飛行中に発生。同便は同空港を午後0時27分に出発し、同32分に離陸したが、進行方向右側にある第2エンジンの出力系統にトラブルが起きた。同便は管制上の優先権を得て、第1エンジンのみで函館空港へ緊急着陸した。

 国土交通省航空局(JCAB)は、航空法で定める「航空事故」につながりかねない「重大インシデント」に認定。国の運輸安全委員会(JTSB)が調査を進めている。

 HACの機材はATR42(1クラス48席)が4機。このうち、初号機(JA11HC)と2号機(JA12HC)の2機がJALグループで鹿児島空港を拠点とする日本エアコミューター(JAC/JC)の格納庫で定期整備中。JACから2機のATR42(JA01JC、JA04JC)が代替機として用意され、HAC便に投入されている。このため、18日時点で稼働中のHACの自社機は3号機(JA13HC)のみ。

関連リンク
北海道エアシステム [1]

12/11発生
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4号機
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前編 22年ぶり新機材 [6]
後編 サケや利尻昆布で北海道を表現 [7]