ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港で現地時間12月14日午前0時40分（日本時間同日午後8時40分）ごろ、日本航空（JAL/JL、9201）のエアバスA350-1000型機（登録記号JA10WJ）が、整備作業を終えてスポット（駐機場）に駐機していたところ、トーイングカー（牽引車）で牽引中のアルキア・イスラエル・エアラインズ（AIZ/IZ）のA330-200（9H-ALC）が、右主翼を駐機中のJAL機に接触させるトラブルがあった。両機に乗客は乗っておらず、けが人はなかったが、JALの国際線16便に機材繰りなどで遅延が発生することが決まった。
ニューヨークのJFK空港でアルキア・イスラエル・エアラインズにぶつけられたJALのA350-1000 10号機＝25年7月29日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
この接触で、JAL機側はコックピットの左側窓などに損傷を受けた。JALによると、この影響で19日から22日までに羽田－ロンドン線など、A350-1000の投入路線を中心に国際線16便が最大約15時間55分遅延し、3144人に影響が及ぶという。欠航便はない。
19日から22日までの遅延便は、19日と20日がそれぞれ羽田発ロンドン行きJL43便とロンドン発羽田行きJL44便、21日が羽田－ニューヨーク線（JL6/5便）と羽田－シンガポール線（JL37/36便）、羽田－ロサンゼルス線（JL16/15便）の3路線6便、22日が羽田－ダラス・フォートワース線（JL12/11便）と羽田－シンガポール線（JL37/36便）、羽田－ロサンゼルス線（JL16/15便）の3路線6便となる。
JALによると、アルキア機が接触したA350-1000は、羽田を3日に出発したJL4便に投入した10号機。ジョン・F・ケネディ空港へ到着後、整備作業が発生したため、エンジンの試運転エリアにあるスポットで作業を終えたところだった。機体は停止した状態で、牽引されてきたアルキア機が接触した。
JALのA350-1000は現在10機で、10号機は今年7月29日に就航したばかり。JALによると、整備作業の進捗によっては23日以降も、欠航などの影響が出る可能性があるとしている。
12/19から22までの遅延便
＊記載時刻は定刻。
12/19
◆羽田－ロンドン線
JL43 羽田（09:50）→ロンドン（15:15）遅延時間：15時間55分
JL44 ロンドン（18:30）→羽田（翌日17:20）遅延時間：15時間45分
12/20
◆羽田－ロンドン線
JL43 羽田（09:50）→ロンドン（15:15）遅延時間：15時間55分
JL44 ロンドン（18:30）→羽田（翌日17:20）遅延時間：15時間45分
12/21
◆羽田－ニューヨーク線
JL6 羽田（11:05）→ニューヨーク（09:50）遅延時間：5時間35分
JL5 ニューヨーク（12:40）→羽田（翌日17:15）遅延時間：10時間55分
◆羽田－シンガポール線
JL37 羽田（10:55）→シンガポール（17:25）遅延時間：6時間10分
JL36 シンガポール（22:25）→羽田（翌日05:55）遅延時間：3時間0分
◆羽田－ロサンゼルス線
JL16 羽田（17:05）→ロサンゼルス（09:50）遅延時間：2時間0分
JL15 ロサンゼルス（12:30）→羽田（翌日17:35）遅延時間：1時間20分
12/22
◆羽田－ダラス・フォートワース線
JL12 羽田（10:55）→ダラス・フォートワース（07:35）遅延時間：5時間45分
JL11 ダラス・フォートワース（10:35）→羽田（翌日15:25）遅延時間：5時間5分
◆羽田－シンガポール線
JL37 羽田（10:55）→シンガポール（17:25）遅延時間：6時間10分
JL36 シンガポール（22:25）→羽田（翌日05:55）遅延時間：3時間0分
◆羽田－ロサンゼルス線
JL16 羽田（17:05）→ロサンゼルス（09:50）遅延時間：2時間0分
JL15 ロサンゼルス（12:30）→羽田（翌日17:35）遅延時間：1時間20分
関連リンク
JAL国際線 AIRBUS A350-1000 [1]
日本航空 [2]
A350-1000
・JAL A350-1000 10号機就航、初便はダラスへ 年度内11機に [3]（25年7月29日）
・JAL A350-1000、25年度3機増で11機体制「パリや西海岸展開したい」 [4]（24年11月1日）
追加発注
・JAL、エアバス機31機正式発注 A350-900追加と初導入A321neo [5]（24年7月23日）
動画（YouTube Aviation Wireチャンネル [6]）
・JAL A350-1000 ロンドン線初便 羽田出発 [7]
写真特集・JAL新旗艦機A350-1000
（1）ダブルベッドも可能な個室ファーストクラス [8]
（2）個室内で完結する足もと広々ビジネスクラス [9]
（3）後ろを気にせず電動リクライニングできるプレエコ [10]
（4）4K13インチ画面エコノミーは快適さ追求 [11]