全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は6月25日、日本貨物航空(NCA/KZ)を完全子会社化する効力発生日を8月1日に延期したと発表した。今回で8度目の延期となり、直近では7月1日を予定していたが、中国の関係当局による企業結合審査の完了に時間を要していることから再度延期した。
*8/1に子会社化へ。記事はこちら [1]。

ANAホールディングスによる子会社化が8度目の延期となったNCA=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
2023年7月10日の発表当初は、同年10月1日を予定していた。その後、1回目の延期で2024年2月1日、2回目で4月1日、3回目で7月1日、4回目で2025年3月31日、5回目で5月1日、6回目で5月23日、7回目で7月1日に延期していた。
ANAHDとNCAは、25日付で株式交換契約の変更契約書を締結。完全子会社化に関する株式交換の効力発生日を8月1日に変更した。
NCAの完全子会社化で、ANAHDは2026年3月期第2四半期の連結決算から貸借対照表と損益計算書を連結する予定。ANAHDが4月30日に公表した2026年3月期の通期業績予想には、本件の影響は織り込まれていない。影響については現在精査中で、公表すべき事項が生じた場合には改めて開示するとしている。
関連リンク
全日本空輸 [2]
ANAカーゴ [3]
日本貨物航空 [4]
中国当局の判断
・ANAのNCA子会社化、中国が条件付き認可 8度の延期経て8/1に株式取得 [1](25年7月1日)
公取委の判断
・公取委、ANAのNCAの子会社化「排除命令せず」米国行き一部貨物スペースを競合へ [5](25年1月31日)
延期
・ANA、NCA子会社化7度目の延期 7/1に [6](25年5月19日)
・ANA、NCA子会社化6度目の延期 5/23に再変更 [7](25年4月25日)
・ANA、NCA子会社化の延期5度目 5/1予定 [8](25年3月21日)
・ANA、NCA子会社化25年3月に 延期4度目、日中当局審査で [9](24年6月10日)
・ANA、NCA子会社化を7月に再々延期 業績影響は精査中 [10](24年3月22日)
・ANA、NCA子会社化を再延期 4月予定 [11](24年1月25日)
・ANA、NCA子会社化延期 24年2月予定 [12](23年9月26日)
子会社化へ
・NCA、自己株式をすべて消却 ANAが10月子会社化 [13](23年8月27日)
・ANA、NCAを10月子会社化 貨物事業を統合再編へ [14](23年7月10日)
・ANA、NCAを子会社化へ 欧米貨物便を強化 [15](23年3月7日)