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JAL、退役777-200ERで下地島日帰りチャーター ローパス見学も

 日本航空(JAL/JL、9201)は3月24日、退役するボーイング777-200ER型機(登録記号JA703J)による羽田-下地島間の日帰りチャーターを5月1日に設定し、ツアーの受付を開始した。下地島空港でのローパス(低空飛行)見学など、航空ファン向けの各種イベントを用意する。

JALの777-200ER(資料写真)=21年4月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 下地島行きの往路便では、通常の運航乗務員2人に加え、解説担当のパイロットも乗務。飛行中の仕事風景などを紹介する。下地島着後は777のローパスを見学する。また駐機中の機体を撮影できるほか、出発前のブリーフィングをパイロットが再現する。

 当日は羽田空港に午前7時ごろ集合し、午後9時40分ごろ解散となる。下地島空港の滞在時間は約6時間を予定する。食事は下地島行き往路便は機内食、羽田行き復路便は弁当を提供する。

 応募は抽選で、JALのウェブサイトのみで受け付け、4月3日午後11時59分までに申し込む。1人あたりの旅行代金は、ビジネスクラスが15万円から、エコノミークラスが6万4000円から。窓側や通路側など、座席により異なる。

 下地島空港は1979年7月5日に開港。地方管理空港で、滑走路は3000メートル×60メートル(RWY17/35)が1本、スポット(駐機場)は大型機用が5つ、中型機用が1つ、利用時間は午前8時から午後7時30分まで。島全体が空港用地となっており、国内唯一の民間ジェット機の訓練空港として利用されてきたが、JALは2011年度までで撤退している。

 JALは777-200ERを2023年度上期中に全機退役させる計画。2021年に退役済みの国内線機材777-200を含めると、JALの777-200/-200ERは今年9月までに27年の歴史に幕を下ろす。777-200ERはマクドネル・ダグラス(現ボーイング)MD-11型機の後継機として、2002年から11機導入した。エンジンはGE製GE90-94Bで、東南アジアやハワイなど中距離国際線を中心に投入されていたが、2021年に国際線の運航から離脱し、5機を国内線に転用した。現在は3機を運航している。

 退役機材でのチャーター便は、5月16日出発の国際チャーターフライトも予定している。使用機材は3月末に退役する777-200ERの初号機(JA701J)を予定しており、航空機の保管先として有名な米ビクタービルのサザンカリフォルニア・ロジスティックス空港の上空をローパスする(関連記事 [1])。

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日本航空 [3]

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