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旧バニラの機内カート、1分で“瞬殺” ピーチ就航10周年企画、7セット完売

 ピーチ・アビエーション(APJ/MM)が3月10日に発売した、統合した旧バニラエアの機内搭載カートが、販売開始から1分で用意した7セットを完売した。ピーチの就航10周年を記念した企画で、1つ税込み10万円で提供。ピーチがカートなどの機内搭載品を販売したのは初めてだった。

ピーチが販売し完売した旧バニラエアの機内搭載カート(同社提供)

 販売したカートは仏ゾディアック・エアロスペース製。未使用の状態でピーチの倉庫に保管していた新古品を提供し、実運航で使用したドロワー(引き出し)とトレイも付属した。

 ピーチはカートのほか、模型飛行機1つとキーホルダーなどのオリジナルグッズを詰め合わせた「福箱」として販売。模型は2種類を用意し、2012年3月の同社就航から運航し2019年5月に退役したエアバスA320型機の初号機(旧登録記号JA801P)か、バニラの黄色い塗装をまとったピーチが運航中の特別塗装機(A320、JA08VA)のいずれかをセットにした。

 今回の販売分は、用意した7セットが1分で売り切れ“瞬殺”となった。ピーチでは今回の反響を受け、次回以降もカート販売を前向きに検討しているという。

 ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下のピーチは、同じくANAHD傘下の旧バニラエアと約2年半前に統合。バニラの運航終了は2019年夏ダイヤ最終日の10月26日で、最後まで業務に従事してきたバニラの社員が同年11月1日付でピーチへ転籍した。

 10年前の2012年3月1日に就航したピーチは、当時3機のエアバスA320型機(1クラス180席)で関西-札幌(新千歳)、福岡の2路線でスタートした。現在はA320とA320neo(同188席)、A321LR(同218席)の3機種を計33機運航しており、国内33路線と国際17路線を展開しているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で国際線は全便運休が続いている。これまでに4000万人以上が利用している。

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