ANAウイングスが創立10周年　737とQ400記念デカール機見送り

　ANAホールディングス（ANAHD、9202）傘下のANAウイングス（AKX/EH）は10月1日、創立10周年を迎えた。羽田空港では、パイロットや客室乗務員、間接部門の社員約35人が横断幕を手に記念デカール機による出発便を見送った。

　ANAウイングスは2010年10月1日に、エアーニッポンネットワークとエアーネクスト、エアーセントラルの3社を統合して発足。当時の社員数は871人で、機材はボンバルディア（現デ・ハビランド・カナダ）DHC-8-Q300型機とQ400、ボーイング737-500型機の3機種だった。現在の社員数は約1800人で、Q400と737-700、737-800を運航している。また、三菱航空機が開発中のリージョナルジェット機「三菱スペースジェット（旧MRJ）」が完成した場合、ANAグループではANAウイングスが運航する。

　北は北海道稚内から南は沖縄県石垣まで、地方路線を中心に計画ベースで国内99路線を展開。本社は羽田空港の第1ターミナルで、第2ターミナルに羽田支店、中部空港（セントレア）に中部支店、伊丹空港に関西支店、福岡空港に福岡支店の4支店がある。

　10周年を記念し、Q400と737-800を5機ずつ計10機の機首に、60センチ四方のデカールを貼り付けた。1年後の2021年10月1日までデカール付きで運航する。

　デカールのデザインは、社内公募で28種類から社員投票で選ばれた。突き進むような直線と虹のような曲線で「強さ」と「しなやかさ」を表現。旧3社を示す3つの翼は、大きく羽ばたく航空会社でありたいという思いを込めたという。貼付対象機材は、Q400が登録記号JA461AからJA465Aまで、全日本空輸（ANA/NH）との共通事業機である737-800はJA86ANからJA90ANまでの機体前方左右に、デカールを1枚ずつ貼った。

　Q400の機長を兼務するANAウイングスの小林明副社長は、「ANAグループ国内線運航便数の約50％を担う会社に成長した。この間に、約6900万人ものお客様をお迎え出来たことは、何よりの誇りであり、宝物だ」とあいさつした。また、10周年を記念し、今後の10年を見据えて約1年間かけて役員と社員全員の思いを込めた新しい経営ビジョン「私たち一人ひとりが成長し、世界に信頼されるウイングスになります」を策定したという。

　羽田空港で社員が見送った能登行きNH747便（737-800、JA89AN）は、乗客88人（幼児1人含む）を乗せて午前8時54分に82番スポット（駐機場）を出発した。1日は羽田のほか、伊丹空港で宮崎行きNH503便（Q400）、中部空港で那覇行きNH307便（737-800）、福岡空港で那覇行きNH1205便（737-800）を社員が見送った。

＊写真は15枚。
＊デカール貼付作業の様子はこちら ^[1]。

関連リンク
ANAウイングス ^[2]
全日本空輸 ^[3]

・ANAウイングス、737に創立10周年デカール貼付　Q400含め10機対象 ^[1]（20年9月24日）
・ANA、最後のスーパードルフィン羽田から離日　737クラシック日本から姿消す ^[4]（20年8月4日）
・737クラシック日系最後の商業運航　写真特集・ANA 737-500スーパードルフィン退役（羽田編） ^[5]（20年8月10日）
・ANAの737-500スーパードルフィン最終便、福岡から羽田到着　25年間運航 ^[6]（20年6月14日）
・ANA、737-500に退役記念デカール　スーパードルフィン3機に ^[7]（19年12月7日）
・ANA、福岡で737-500感謝祭　20年春退役前に家族連れでにぎわう ^[8]（19年9月29日）
・緑色のANA機「エコボン」が運航終了　7年で再塗装、青色に ^[9]（18年3月13日）
・ANAウイングス、5周年で5歳児と記念イベント　CA手作りアルバムも ^[10]（15年10月2日）