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JAL、KDDIの5G利用開始 国内航空会社で初、整備支援など活用

 日本航空(JAL/JL、9201)は3月30日、KDDI(9433)が提供する「au 5G」サービスの利用を同日から始めたと発表した。次世代通信規格「5G」を国内の航空会社が利用するのは初めてで、社内外の人たちが交流する研究拠点「JALイノベーションラボ(JAL Innovation Lab)」に導入した。

JALとKDDIが19年に実施した実証実験で、5Gを活用し遠隔地から送られてきた映像の指示に従って機器を操作する整備士=19年3月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JALとKDDIは、2018年11月から5Gの実証実験を2回実施。5Gは高速大容量や低遅延、多接続といった特徴がある。現行の「4G」と比べて通信速度や容量が約20倍になり、4K映像やVR(仮想現実)、センサーを多用した連携、遠隔地とのリアルタイムなやり取りなどが可能になることから、高画質動画を使って離れた場所で航空機の整備作業を支援するなど、整備分野で実用化に向けた検討を始めた。

 5Gの活用分野として、空港内で使用する特殊車両やアバターロボット、ドローンなどの遠隔制御や、ラウンジでの高画質動画の提供、搭乗口のタッチレスゲート化、マニュアル類の即時更新と動画などを取り入れるリッチコンテンツ化、VRやAR(拡張現実)、MR(複合現実)を活用した作業の高度化など、整備や空港サービスの高度化を想定している。

関連リンク
日本航空 [1]
KDDI総合研究所 [2]
KDDI [3]

5G活用
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