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ANA、羽田2タミ国際線施設に国内最大級ラウンジ 滑走路望む足湯も

 全日本空輸(ANA/NH)は、夏ダイヤ初日の3月29日から羽田空港第2ターミナルの国際線施設の開業に合わせ、新サービスを始める。新施設に出発と到着ラウンジを新設し、自動手荷物預け機や、保安検査場には複数の乗客が検査レーンを同時に利用できる「スマートレーン」を導入する。

ANA ARRIVAL LOUNGEの足湯(ANA提供)

 国際線出発ラウンジは国内最大級で、建築家の隈研吾氏が監修。「一期、一会」をコンセプトに、、「積み重ねた時間」と「きらめきの瞬間」が融合する空間を目指したという。ラウンジ内には、空や水といった自然の中にある青を照明やアートなどの光で表現し、日本庭園のようにした。

 ラウンジの席数は約1300席で、マイレージサービスの最上級会員向け「ANAスイートラウンジ(ANA SUITE LOUNGE)」が約360席、一般会員向け「ANAラウンジ(ANA LOUNGE)」が約900席となる。営業時間は午前5時から最終便出発まで。

 第2ターミナル国際線施設は、2階が到着ロビー、3階が出発ロビー、4階が店舗。同施設の供用開始に伴い、第3ターミナル(旧称国際線ターミナル)の114番搭乗口付近のANA SUITE LOUNGEとANA LOUNGEは、3月28日で営業を終了する。

ANA SUITE LOUNGE

 ANA SUITE LOUNGEは4階に専用受付を設置。3階ダイニングエリアには、シェフが利用者の目の前で調理する「LIVEキッチン」方式のレストラン「DINING h」を設け、朝時間帯(午前6時から11時)はオムレツ、夜(午後6時30分から翌日午前0時30分)は握り寿司を提供する。

ANA SUITE LOUNGEの内観(ANA提供)

ANA SUITE LOUNGEのダイニング(ANA提供)

 4階にはBARカウンターを用意し、朝(午前6時から午後0時30分)はバリスタがエスプレッソマシンを用いて、エスプレッソやカフェラテなどのコーヒーメニューを提供。昼から夜(午後3時から翌日午前0時30分)はバーテンダーが約20種類のカクテルやノンアルコールカクテル、ワイン、日本酒、焼酎など、さまざまなメニューを楽しめるようにする。

 同じく4階には「ナッピングエリア」を用意。横になれるベッド6台とリクライニングチェア5脚を設置し、出発前にくつろげるようにする。

ANA LOUNGE

 ANA LOUNGEは、4階にLIVEキッチンを設け、ビュッフェエリアで提供する温かい食事を利用者の前でシェフが調理。既存ラウンジで好評のヌードルバーも用意する。

 ANA LOUNGEにもバーカウンターを設け、プライバシーを確保したブース席24席、2人で利用できるソファ、ANAの国際線ラウンジでは初のキッズルームを開設する。

ANA LOUNGEの内観(ANA提供)

ANA LOUNGEのLIVEキッチン(ANA提供)

ANA ARRIVAL LOUNGE

 到着ラウンジ「ANAアライバルラウンジ(ANA ARRIVAL LOUNGE)」は、滑走路を眺められる足湯や、シャワールーム16室を設置。車いす利用者も考慮したシャワールームも2室用意する。

 ANA ARRIVAL LOUNGEの営業時間は午前4時30分から午後0時30分まで。

ANA ARRIVAL LOUNGEの内観(ANA提供)

出発ロビー

 ターミナル運営会社が第2ターミナル国際線施設の3階出発ロビーに設置する自動手荷物預け機13台(26レーン)を活用したサービスを提供。自動手荷物預け機は日本語と英語のほか、中国語(繁体・簡体)、韓国語、フランス語とドイツ語の7言語対応になる。

 ファーストクラスやマイレージサービス最上位「ダイヤモンド」会員向けの居室型カウンターや、手伝いが必要な利用者向けのユニバーサルデザインのローカウンターを設ける。

 保安検査場には、スマートレーン10台を設置。4人の利用者が1レーンを同時利用できるため、検査までの待ち時間を短縮できるという。

羽田空港第2ターミナル国際線施設の3階出発ロビーに設置された自動手荷物預け機(日本空港ビル提供)

羽田空港第2ターミナル国際線施設の3階出発ロビーの多頻度旅客専用手続き施設(日本空港ビル提供)

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