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三菱重工、1000機目の787複合材主翼出荷

 三菱重工業(7011)は2月10日、ボーイング787型機の1000号機向け複合材主翼を名古屋航空宇宙システム製作所の複合材主翼センターから出荷した。

三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所複合材主翼センターで開かれた787の1000号機向け主翼出荷式典(同社提供)

 2007年5月に初号機向け主翼を出荷以来、13年で達成した。今後は中部空港(セントレア)へ運ばれ、専用貨物機「ドリームリフター」(ボーイング747-400LCF)で米サウスカロライナ州のチャールストン工場へ輸送される。

 787の複合材主翼は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を旅客機では初採用。従来のアルミ合金やチタン合金に比べ強度や剛性、耐食性に優れ、大幅な軽量化と従来機比20%以上の燃費向上を実現した。

 三菱重工によると、これまでにAI(人工知能)やデジタル技術などの技術革新を取り入れ、品質向上と生産拡大、原価低減の実現に向け、自動穴あけ機やシール塗布ロボット、艤装ムービングラインなどを導入。自動化と省人化により効率化を進めてきたという。

 一方で、ボーイングは今年後半から787の生産レートを現在の月産14機から12機に減産。2021年初旬からは10機とさらに落とし、2023年から12機に戻す。

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三菱重工業 [1]
Boeing [2]
ボーイング・ジャパン [3]

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