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エアバス、ベルーガXL就航 新大型輸送機、A350主翼2つ運ぶ

 エアバスは現地時間1月13日、新型の大型輸送機「Beluga XL(ベルーガXL)」の運航を9日に開始したと発表した。輸送力を従来機よりも30%向上させ、2023年までに6機体制を構築する。

運航を開始したベルーガXL=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ベルーガXLは、A300をベースとする大型輸送機A300-600ST「ベルーガ」の後継機で、A330-200F貨物機がベース。コンポーネントや機器は既存のものを再利用し、コックピットや貨物室などは新規開発した。エンジンは、英ロールス・ロイス製トレント700を2基搭載する。

 従来機のベルーガと比較し、機体断面は1メートル広くなり、ペイロードも12%増加。ベルーガはA350の主翼を1つのみ運んでいるが、新型のベルーガXLでは2つ同時に運べるようになった。ベルーガは順次ベルーガXLと交代し、全機を退役させる。

 シロイルカを意味するベルーガが、笑顔を浮かべている機体の塗装「Smiling Beluga XL(スマイリング・ベルーガXL)」は、胴体前方に目、コックピット周辺に口をデザイン。6種類のデザイン案から、2万人の社員が投票で選んだ。

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