- Aviation Wire - https://www.aviationwire.jp -

ANA、飲酒機長を懲戒解雇 11月に国内線4便遅延

 全日本空輸(ANA/NH)は、11月に発生した乗務前の機長から基準値を超えるアルコールが検出されたトラブルについて、当該の40代男性機長を12月10日付で懲戒解雇処分とした。パイロットの交代により、国内線4便で遅延が発生した。

アルコール反応が検出された機長を懲戒解雇処分としたANA(資料写真)=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 元機長は11月7日に、福岡発羽田行きNH242便(ボーイング777-300型機、登録記号JA754A)の乗務前のアルコール検査で、規定値を超えるアルコール量0.22mg/lが検出された。機長を乗務から外したことによるパイロット交代の影響で、当該便を含む国内線4便が最大1時間以上遅れ、1955人に影響が及んだ。

 ANAは乗務開始12時間前までに飲酒を終えるよう定めている。元機長は9時間前まで飲み続けた上、飲酒量も規定値を超えていた。規定時間を超えて飲酒した理由について、当時「滞在先で気が緩んでしまった」と話していた。

関連リンク
全日本空輸 [1]

11月の福岡発羽田行きで発生
ANA機長からアルコール検出 国内線4便遅延、乗務前検査で [2](19年11月7日)

飲酒問題
国交省、ジェットスター・ジャパンに業務改善勧告 関空便で機長2人飲酒 [3](19年11月30日)
国交省、スターフライヤーに業務改善勧告 台北便副操縦士から乗務前アルコール検知 [4](19年11月29日)
JAL、意識改革と管理強化でパイロット飲酒根絶目指す 事業改善命令で報告書 [5](19年10月23日)
JAL、赤坂社長が飲酒問題の責任明確化 安全統括管理者に就任 [6](19年10月11日)
JAL、赤坂社長が安全統括管理者に 飲酒問題の指揮一本化 [7](19年10月8日)
国交省、JALに再び事業改善命令 パイロット飲酒、赤坂社長「傍観者いてはいけない」 [8](19年10月8日)
日航機事故から34年、赤坂社長「飲酒問題は痛恨の不祥事」 [9](19年8月12日)
ANA平子社長「アルコール検知、乗務させない」 ANAHD株主総会 [10](19年6月21日)
ANAパイロット飲酒問題、片野坂・平子両社長が陳謝 [11](19年2月27日)
ANA、アルコール検査の記録欠損406件 [12](18年12月22日)
ANA、飲酒量を明文化 ビール1リットル、国交省に対応策 [13](18年11月16日)
ANA、パリ支店長が酒酔いで乗客けが ワイン6杯、諭旨解雇 [14](18年10月5日)