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ベルーガXL、EASAの型式証明取得 A350主翼運ぶエアバス新大型輸送機

 エアバスは現地時間11月13日、次世代大型輸送機「Beluga XL(ベルーガXL)」がEASA(欧州航空安全局)から型式証明(TC)を取得したと発表した、2020年初頭までに運航を開始し、2023年までに6機が製造される見通し。

EASAから型式証明を取得したエアバスのベルーガXL=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ベルーガXLの型式証明取得を喜ぶエアバスの関係者=PHOTO: H. Gousse, master films/Airbus

 ベルーガXLは、A300をベースとする大型輸送機A300-600ST「ベルーガ」の後継機で、A330-200F貨物機がベース。コンポーネントや機器は既存のものを再利用するが、コックピットや貨物室などは新規開発となる。エンジンは、英ロールス・ロイス製トレント700を2基搭載する。

 輸送力をベルーガよりも30%向上させ、A350の主翼を2つ同時に運べるようにする。機体断面は1メートル広くなり、ペイロードも12%増える。ベルーガは順次ベルーガXLと交代し、全機を退役させる。

 初号機(登録番号F-WBXL)の初飛行は2018年7月19日で、これまでに200以上の飛行試験を終え、飛行時間は700時間を超えた。

 シロイルカを意味するベルーガが、笑顔を浮かべている機体の塗装「Smiling Beluga XL(スマイリング・ベルーガXL)」は、胴体前方に目、コックピット周辺に口をデザイン。6種類のデザイン案から、2万人の社員が投票で選んだ。

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