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JAL新LCC、3月上旬に事業許可申請へ 初期導入787-8移管

 日本航空(JAL/JL、9201)は2月25日、100%出資する中長距離LCCの準備会社「ティー・ビー・エル(TBL)」のAOC(航空運送事業の許可)を、3月上旬に国土交通省航空局(JCAB)へ申請する方針を明らかにした。機材は、JALが現在運航しているボーイング787-8型機を2機改修する。

TBLはJALの787-8を導入=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 TBLは成田空港を拠点とする新LCCで、2020年夏ダイヤに就航する計画。就航から2年以内に、6機体制で黒字化を目指す。社名は早ければAOCを申請する段階で発表する見通しで、サービス内容や制服のお披露目は4月ごろを予定している。準備会社名は「To Be Launched(立ち上げ)」の頭文字から命名した。

 エコノミークラスの座席配置は、JALが世界で唯一採用している1列8席を、他社と同じ9席に改める。25日に都内で開いた会見で、JALの財務・経理本部長を務める斉藤典和専務は、「TBLに機材を移し、JALがより大型機材を導入する」と説明した。

 JALが25日に発表した、2017-2020年度中期経営計画ローリングプラン2019によると、2018年度から2020年度にかけての航空機投資は4900億円を計画。2018年2月28日に発表した前計画に対し、400億円積み増した。

 また、前計画で設定した「特別成長投資枠」500億円のうち、およそ半分の230億円を新LCCの運航開始までに必要な資金に充てた。

 JALは現在787-8を25機保有し、すべて国際線に投入。今秋からは、国内線仕様の787-8を新たに4機導入する。29機がすべて自社購入機となる。

 JALの787が初めて就航したのは2012年4月22日で、初期導入機のE03配列(2クラス206席:ビジネス30席、エコノミー176席)は、ビジネスクラスのシートが現在主流のフルフラットではなく、内装の更新時期が近づいている。このため、TBLには初期導入機を移管する可能性が高い。

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