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中部787施設「Flight of Dreams」オープン 一番乗りは前日夜

 中部空港(セントレア)を運営する中部国際空港会社は10月12日、ボーイング787型機を展示する複合商業施設「Flight of Dreams(フライト・オブ・ドリームス)」をオープンした。初日は多くの航空ファンが駆けつけた。初年度は年間150万人の入場者数を見込む。

場内のアトラクションを撮影するFlight of Dreamsの来場客=18年10月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

—記事の概要—
友添社長「幸先いい」
模型飛行機も販売
入場料1200円

友添社長「幸先いい」

Flight of Dreamsの来場者一番乗りとなった松尾さんに787の模型を手渡す中部国際空港会社の友添社長(中)=18年10月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 Flight of Dreamsは、787-8の飛行試験初号機「ZA001」(登録番号N787BA)を中心に、9種類の体験型コンテンツを提供する有料の展示エリアと、飲食や物販などの16店舗が入居する、無料の商業エリアで構成。米国外では初となるボーイングストアを常設するほか、商業エリアでは、ボーイングの創業地・米シアトルの街並みを再現する。

 当日は午前10時にオープン。およそ600人が並び、開場を待った。中部国際空港会社の友添雅直社長は、入場を待つ来場者に「初日は平日(金曜)で、皆さん来てくれるのかどうか心配していた。大勢の方に関心を持っていただいたことは幸先がいい」と述べ、安堵の表情を見せた。

 一番乗りとなったのは、愛知・小牧市在住の松尾泰志さん(49)。前日の11日午後10時から並んでいた松尾さんには、友添社長から787の模型飛行機がプレゼントされ、祝福を受けた。

 展示エリアの人気アトラクションは、ZA001のコックピットを公開する「ZA001 Flight Deck」(ZA001コックピット)。透明の板で間仕切りしているため、操縦席に座ることはできないものの、100人以上の航空ファンが列を作った。

ZA001の下でコックピット見学の列に並ぶFlight of Dreamsの来場客=18年10月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

模型飛行機も販売

 1階で営業するボーイングストアでは、ボーイングのオフィシャルグッズを販売。現在米国で14店舗を展開しているが、Flight of Dreamsの開業に合わせ、米国外では初出店した。

 米国直輸入のグッズなど500点を販売するほか、菓子やぬいぐるみなどのオリジナルグッズも用意する。このほか787や737 MAX、747-8などの模型飛行機や、727や757など、機体から取り下ろした部品も取り扱う。

 航空ファンの親子は、1つ3万円近くする模型飛行機を手に取り、かごに入れていた。

模型飛行機を販売するFlight of Dreams内のボーイングストア=18年10月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

機体から取り下ろした部品を販売するFlight of Dreams内のボーイングストア=18年10月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

入場料1200円

 Flight of Dreamsは、中部空港会社が整備を進めている新ターミナルビルの近くに建設。地上4階建てで高さ24メートル、建築面積は6500平方メートル、延床面積は1万1000平方メートルとなる。

 展示エリアの入場料は、大人(中学生以上)が1人1200人、20人以上の団体の場合は同1100円。子供(3歳から小学6年生)は1人800円、団体は同700円で、3歳未満は無料となる。

 展示エリアにある787シミュレーターは、入場料のほか別途料金がかかる。予約制で、5分の写真撮影コースが1組1080円。15分間操縦する体験コースは3240円で、このほか30分や60分コースも用意する。

 営業時間は、展示エリアが午前10時から午後5時で、最終入場が午後4時30分。土曜日のみ最終入場が午後6時30分となり、午後7時まで営業する。入場無料の商業エリアも午前10時からで、物販店は午後6時まで、飲食店は午後10時まで。

Flight of Dreamsの来場客を出迎える中部国際空港会社の友添社長(左から3人目)ら=18年10月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

多くの来場客でにぎわうFlight of Dreamsの商業エリア「シアトルテラス」=18年10月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

ZA001の翼下で食事するFlight of Dreamsの来場客=18年10月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

12日にオープンしたFlight of Dreams=18年10月12日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

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Flight of Dreams [1]
中部国際空港 セントレア [2]

特集・中部787施設Flight of Dreams
商業エリア編 翼の下で食事できる スタバなど16店舗、シアトル再現 [3](18年10月11日)
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