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ANAの羽田便、ニューヨークとシカゴへ 10月から

 全日本空輸(ANA/NH)は5月12日、羽田発の北米路線を拡充すると発表した。10月30日から始まる冬ダイヤから、ニューヨークとシカゴに運航を開始する。羽田を朝に出発し、夜に到着するダイヤを想定する。スケジュールや機材などは後日発表する。

ニューヨークとシカゴ、成田から移行

羽田発着のニューヨーク線とシカゴ線開設を発表するANAの篠辺社長=16年5月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 羽田からのニューヨーク線とシカゴ線は、2月に合意した日米航空協議を受けた新路線。羽田から米国への就航都市は、現在のロサンゼルスとホノルルに加え、4都市に増える。

 夏ダイヤでは、ニューヨーク線とシカゴ線は成田から1日2往復ずつ運航。これらのうち1往復ずつを羽田に移行し、冬ダイヤからは成田と羽田から、ニューヨークとシカゴにそれぞれ1往復ずつを運航する。成田からはファーストとビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの4クラスを設定するボーイング777-300ER型機で運航している。

 ANAの篠辺修社長は、「昼間帯に移ることで選択肢が広がる。国内線との接続が良くなる」と、昼間便で運航するメリットを語った。ニューヨーク線とシカゴ線の機材は、現状と同じ777-300ERを計画している。

 羽田から運航している早朝深夜枠のホノルル便は、昼間帯に移行。ロサンゼルス便は深夜帯での運航を継続する。

ANAは計4枠、JALは2枠

ANAが予定する羽田からの米国路線(Aviation Wire作成)

 国土交通省と米国運輸省(DOT)は2月、昼間時間帯の羽田からの米国路線就航について協議し、日米双方に対し昼間時間帯に5便(往復)ずつ、深夜早朝時間帯に1便(往復)ずつ配分することで合意した。

 国交省は4月、昼間帯5枠の発着枠をANAに3枠、日本航空(JAL/JL、9201)に2枠を配分すると発表。新設した深夜早朝枠もANAに配分を決定し、6枠ある米国路線の発着枠はANAが4枠、JALが2枠と傾斜配分された。

 ANAは成田から、北米路線を9都市に運航している。1日2往復のニューヨークとシカゴのほか、ホノルルに1日2往復、ロサンゼルスとサンフランシスコ、サンノゼ、シアトル、ワシントンDC、ヒューストンの各都市には1日1往復ずつ運航している。

日米航空各社の羽田昼間帯の運航予定(Aviation Wire作成)

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