ルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)を中核とするルフトハンザグループは現地時間5月12日、ITAエアウェイズ(ITY/AZ)の株式49%分を追加取得するオプションを6月に行使すると発表した。現在の出資比率41%を90%へ引き上げるもので、取得額は3億2500万ユーロ。完了は2027年第1四半期を見込む。ドイチェ・ルフトハンザAGの監査役会が11日に承認した。

ルフトハンザグループが株式を9割取得するITAエアウェイズ=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
今回の追加取得は、欧州委員会(EC)と米司法省(DOJ)などの規制当局による承認が前提となる。売り手はイタリア経済・財務省(MEF)で、取引完了後も残り10%を当面保有する。この10%についても、2028年にルフトハンザが取得できる可能性がある。完了後は、ITAを組織面と財務面でもルフトハンザグループに完全統合する。
ルフトハンザは2025年1月17日、ITAの株式41%を取得して少数株主となった。2023年6月にMEFと結んだ契約で、ITA株49%分を追加取得できる年次オプションを設定しており、今回これを行使する。
ITAは、経営破たんしたアリタリア-イタリア航空(AZA/AZ)に代わる国営航空会社として、2020年11月に設立。2021年10月15日に就航したが、現在はルフトハンザグループの5番目の航空会社として統合が進んでいる。旅客向けでは、予約・販売・運賃システムやマイレージプログラム「Miles & More」、グループのラウンジ利用などで統合が進んでいる。
アライアンス(航空連合)は当初、旧アリタリアと同じくスカイチームに加盟していたが、今年4月1日にはルフトハンザと同じスターアライアンスへ加盟した。また、北大西洋路線は統合に必要な当局承認を待っている。
貨物分野では、ルフトハンザカーゴが昨年からITAの貨物スペースを販売している。供給量はボーイング777F貨物機3機分に相当するという。
カーステン・シュポアCEO(最高経営責任者)は、昨年の41%取得時に「過去最速の航空会社統合」を掲げていたとし、主要な統合作業を18カ月以内に終える目標を前倒しで進めていると説明した。
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