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成田空港、C滑走路の用地「強制収用」検討へ 延伸B滑走路のみ先行、29年度に延期

 成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)の藤井直樹社長は4月2日、国土交通省を訪れ、B滑走路の延伸とC滑走路の新設に必要な用地確保の現状を金子恭之国交相に報告した。B滑走路は必要な用地を確保済みの一方、C滑走路は確保に至っていないことから、土地収用法に基づく「強制収用」の手続きを検討する。供用は当初、2029年3月31日を予定していたが、両滑走路とも延期。B滑走路のみを先行供用し、2029年度内の開始を目指す。

成田空港のB滑走路延伸・C滑走路新設計画(NAAの資料から)

機能強化を進める成田空港(資料写真)=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 成田空港には現在2本の滑走路があり、第1ターミナル側のA滑走路(RWY16R/34L)は長さ4000メートル、第2ターミナル側のB滑走路(RWY16L/34R)は2500メートル。発着回数の拡大など「成田空港の更なる機能強化」の一環として、B滑走路を1000メートル延伸して3500メートルとし、新たに3500メートルのC滑走路をB滑走路南側に整備する。

 用地確保の状況は、今年3月末時点で必要な面積の89.7%を確保。必要な面積は1099ヘクタールで、このうち743ヘクタールが民有地となっており、84.7%にあたる約630ヘクタールを契約済み。公用地の115ヘクタールと、NNAが保有する241ヘクタールを合わせ、89.7%にあたる986ヘクタールを確保している。

 このうちB滑走路区域の確保率は99.5%。一方、C滑走路は88.7%にとどまる。

 B滑走路の延伸部は、必要な用地を確保。延伸により大型機の離陸が可能となることから、延伸部の先行供用を視野に入れる。一方、追加工事などが必要なことから、供用開始を最大1年後ろ倒しし、2029年度内の供用を目指す。

 C滑走路は必要な用地確保に至っていない。藤井社長は金子国交相に対し、任意取得への努力は継続しつつ、最終的には土地収用制度の活用も必要と考えている、と説明した。

 藤井社長の訪問を受けた金子国交相は、C滑走路に必要な用地について「任意取得に限界が見えつつある」とした上で、「土地収用制度の活用が必要な状況に至っていることは理解する」とコメント。NAAに対し、地元の理解を得ることと、任意取得への取組も継続することを求めた。

「『新しい成田空港』構想」のとりまとめで示した将来的なターミナル配置イメージ(NAAの資料から)

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成田国際空港 [1]
成田空港の明日を、いっしょに [2](NAA)

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