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シンガポール航空、ファースト専用新ラウンジ チャンギ2タミに130席

 シンガポール航空(SIA/SQ)は11月10日、チャンギ国際空港第2ターミナルにファーストクラスの乗客専用の「シルバークリスラウンジ ファーストクラスエリア」を新たに開設したと発表した。同社が進める2年間で総額4500万シンガポールドル(約53億円)のラウンジ改装プロジェクトの第一弾となる。

シンガポール航空がチャンギ空港第2ターミナルに新設したファーストクラス専用「シルバークリスラウンジ ファーストクラスエリア」(同社提供)

 新ラウンジは、出発ゲートE近くの3階に位置し、面積は1050平方メートル。従来より11%広くなり、約130人を収容できる。シンガポール航空のスイートクラスとファーストクラスの利用者に加え、Solitaire PPS Club会員と、スターアライアンス加盟各社のファーストクラス利用者が対象となる。

 第2・第3ターミナルで共通性のあるデザインを採用しつつ、第2ターミナルには独自の空間演出を加えた。デザインはOng & Ongが手がけた。床から天井まで届く大窓から自然光が差し込み、シャンデリアやバーなどがラウンジ空間を彩る。施設はゾーンごとに分かれ、食事・仕事・休憩の目的別に利用できる。バリアフリーに配慮し、点字表示や聴覚支援システムも備えた。

 エントランスには、長さ20メートル、高さ3メートルのバティック・ウォールを設置。97個の花のモチーフがゴールドのパウダーコーティングで装飾され、照明によって花模様が脈動するような演出を施した。受付にはバティック模様が映し出される曲線型LEDスクリーンを設け、ロビーではオリジナルの香り「バティック・フローラ」と、専用音楽「サウンド・オブ・シンガポール航空」を流している。

シンガポール航空がチャンギ空港第2ターミナルに新設したファーストクラス専用「シルバークリスラウンジ ファーストクラスエリア」(同社提供)

シンガポール航空がチャンギ空港第2ターミナルに新設したファーストクラス専用「シルバークリスラウンジ ファーストクラスエリア」(同社提供)

 シグネチャーバーは12席で構成され、コーヒーやシグネチャーカクテル、ワイン、スピリッツのほか、バーフードメニューも用意。バー上部には同心円状の天井を採用し、光と影の演出が施されている。

 リビングとダイニングエリアは高い天井と大きな窓により明るく、手吹きガラス製の星が施された2基のシャンデリアが中央に設置されている。デザインはミハエラ・メルトロヴァ氏、製作は照明メーカーLASVITが担当した。

シンガポール航空がチャンギ空港第2ターミナルに新設したファーストクラス専用「シルバークリスラウンジ ファーストクラスエリア」(同社提供)

 窓際にはバティック模様を刺繍したウィングバックチェアを配置し、個人用のアームチェアや4人用のブース席も備える。仕事用には読書灯と電源を備えたプロダクティビティ・ポッド、最大6人の会議室、通話用の防音ブース2室を設けた。

 食事では、定番の「シルバークリス・シグネチャーラクサ」や「チークエ」に加え、大根餅XO醤炒めやハワイアンチキンバーガーなどのライブ調理も提供。ハーブローストチキン・カッチャトーレや地中海風キヌアサラダ、オンデ・オンデケーキなどの新メニューがビュッフェに加わる。

 ドリンクはシルバークリス・ブラッディメアリー、シンガポールスリング、ルート・リカバリーなどのカクテルをはじめ、シャンパン、ワイン、ソフトドリンク、コーヒー、TWGティーなどを取り揃える。

シンガポール航空がチャンギ空港第2ターミナルに新設したファーストクラス専用「シルバークリスラウンジ ファーストクラスエリア」(同社提供)

シンガポール航空がチャンギ空港第2ターミナルに新設したファーストクラス専用「シルバークリスラウンジ ファーストクラスエリア」(同社提供)

 休憩用には4つのセミプライベートポッドがあり、スライドドア付きのリクライニングチェアに枕やブランケット、アイマスクを備えた防音設計。キッズルームにはPlayStation 5や体験型ゲームを用意し、授乳室にはアームチェアとおむつ交換台を設けた。

 4室のユニセックスシャワールームでは、ラリックのネロリボディローションやフェイシャルミスト、シャンプーなどを備え、車椅子利用者向けのシャワールームも設けた。

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シンガポール航空 [1]

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