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ANA、787-10国内線6号機が就航 米で受領直後に接触事故

 全日本空輸(ANA/NH)は9月7日、ボーイング787-10型機の国内線仕様6号機(登録記号JA986A)を就航させた。米国でボーイングから受領直後、羽田へフェリー(空輸)する際にチャールストン国際空港の誘導路で駐機中の他社機と接触事故を起こした機体で、米国で修理後、羽田空港へ9月1日に到着した。7日の初便は羽田発長崎行きNH661便で、機材繰りで急きょ投入されたとみられる。

国内線仕様6号機が就航したANAの787-10(資料写真)=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 初便の長崎行きNH661便は、当初予定していた機材に整備作業が発生し、代わりに使用する機材の手配に時間がかかり、定刻より50分遅れの出発となった。羽田の57番スポットから午前9時5分に出発し、長崎には42分遅れの午前10時47分に到着した。折り返しの羽田行きNH664便は、長崎を43分遅れの午前11時43分に出発して、47分遅れの午後1時32分に羽田へ戻った。

 ANAの787-10の国内線仕様機は座席数が2クラス429席(プレミアムクラス28席、普通席401席)で、2024年3月27日に就航。シートは2021年12月9日に就航した787-9の国内線新仕様機(2クラス375席:プレミアムクラス28席、普通席347席)と同じで、普通席が54席増えた。エンジンはGE製GEnx-1Bを搭載している。

 7日に就航した6号機は、ボーイングから現地時間7月18日に受領直後、同社の最終組立工場に隣接する米サウスカロライナ州のチャールストン国際空港を出発後、駐機中の他社機と誘導路上で接触。米国のNTSB(米国家運輸安全委員会)が「航空事故」に認定した。

 6号機は羽田へのフェリーフライトのNH9397便として、経由地のロサンゼルスへ向かう予定だったが、チャールストン空港の誘導路をタキシング(地上走行)中、駐機していたブリーズ・エアウェイズ(MXY/MX)のラスベガス発ノーフォーク行きMX509便(エアバスA220-300型機、N247BZ)の垂直尾翼に、6号機の左主翼端が接触した。

 日本の航空会社が運航する機体が、海外で接触事故を起こした直近の事例では、今年2月5日にシアトル・タコマ国際空港で、日本航空の787-9(JA868J)の右主翼が、駐機してあったデルタ航空(DAL/DL)の737-800(N3737C)の垂直尾翼に接触。同空港で修理後、3月6日にシアトルを出発し、翌7日に羽田へ到着した。復帰初便は4日後の11日の羽田発大連行きJL23便だった。JAL機の接触事故も、NTSBが「航空事故」に認定し、調査を続けている。

 6号機の就航で発注済み11機のうち6機が稼働し、2026年度までにそろう見通し。

初便の運航実績
NH661 羽田(08:15/09:05/57)→長崎(10:05/10:47)
NH664 長崎(11:00/11:43/5)→羽田(12:45/13:32)

関連リンク
全日本空輸 [1]

JA986A
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