- Aviation Wire - https://www.aviationwire.jp -

羽田空港、2タミ本館とサテライト接続部に放射冷却素材 PBBに塗料Radi-Cool

 羽田空港のターミナルを運営する日本空港ビルデング(9706)は9月11日、建設を進めている第2ターミナル本館と北側サテライトの接続施設に、放射冷却素材「Radi-Cool(ラディクール)」を施工した搭乗橋(PBB)を導入すると発表した。今回は羽田として初めて塗料タイプのラディクールを導入し、5基を対象に施工する。

羽田空港2タミ本館とサテライト接続部のPBBに施工する塗料タイプのラディクール(空ビルの資料から)

 ラディクールはラディクール ジャパン社(東京・中央区)が開発。太陽光を反射し、自然現象の熱放射を用いて室内の熱も放射することで、エネルギーを使わずに室温を下げられる。塗料とフィルムの2種類あり、屋根やガラス面などで活用する。

 空ビルはラディクールの販売代理店を務めており、これまでは夏場に熱がこもるPBB(搭乗橋)や駐車場の連絡通路などを対象に、フィルムタイプの製品を施工した。空ビルによると、塗料タイプの製品は屋根や壁など約20種類の素地に対応。汎用性が高いことから、空港のほか、通信会社のキュービクル(高圧受変電設備)やホテル、病院、学校、飲食店などの各施設への活用が期待できるという。

 建設が進む接続施設は、本館と北側サテライトの接続部分約2万1000平方メートルを増築する。現在は連絡バスで結んでいる本館とサテライトが、徒歩で移動できるようになる。開業は2025年年春ごろを予定する。

羽田空港2タミ本館とサテライト接続工事の増築部(イメージ、空ビルの資料から)

関連リンク
Radi-Cool販売事業 [1](日本空港ビルデング)
日本空港ビルデング [2]
羽田空港 [3]
ラディクール ジャパン [4]

Radi-Cool
日本空港ビル、放射冷却素材「Radi-Cool」販売拡大 ホテル・病院など他業種にも [5](24年8月7日)
日本空港ビル、ガラス天井や倉庫に放射冷却素材 自然現象で室温下げる [6](22年5月8日)
羽田空港の搭乗橋、放射冷却素材でひんやり 日本空港ビルがラディクール販売 [7](21年8月3日)

羽田空港
羽田空港、第1ターミナル北側サテライトが26年夏開業 初の木造・鉄骨ハイブリッド構造 [8](24年5月7日)
羽田空港、2タミ本館とサテライト接続工事 徒歩移動可に、25年春開業 [9](23年4月4日)
羽田空港、2タミ本館とサテライト接続へ 25年3月開業 [10](22年8月4日)