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JAC、バッテリー式GPU国内初導入 日産リーフのバッテリー使い環境負荷軽減

 鹿児島空港を拠点とする日本航空(JAL/JL、9201)グループの日本エアコミューター(JAC/JC)は、奄美空港に環境負荷や騒音の軽減につながるリチウムイオンバッテリー式電源装置「eGPU」を国内の航空会社では初めて導入した。同社が就航する鹿児島県内の全就航離島に導入する。

奄美空港に駐機中のJACのATR42と導入したITW GSE製「7400 eGPU」(JAC提供)

 飛行機を空港に駐機中、次便の出発準備などで使う電力を供給するため、JACはこれまでディーゼルエンジン式の電源車両を移動式の「GPU(地上動力設備)」として使用してきた。3月22日から導入を始めたeGPUは、バッテリー式で使用時に排気ガスが発生せず、低騒音でエンジンによる振動もないため、消耗品や故障頻度が少ないことが特徴だという。

 JACが導入したのはデンマークのITW GSE製「7400 eGPU」で、多摩川エアロシステムズ(東京・大田区)が輸入代理店を務める。バッテリーは日産自動車(7201)の電気自動車「リーフ」のものを搭載しており、JACが運航する仏ATR製ターボプロップ(プロペラ)機のATR42-600型機(1クラス48席)とATR72-600(同70席)に電力を供給できる。

奄美空港で出発準備中のJACのATR42と導入したITW GSE製「7400 eGPU」(JAC提供)

奄美空港で開かれた式典(JAC提供)

関連リンク
日本エアコミューター [1]
ITW GSE [2]
多摩川エアロシステムズ [3]

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