本田技研工業(7267)と米GEの折半出資子会社GEホンダ エアロ エンジンズは、小型ビジネスジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」用エンジンHF120に代替航空燃料「SAF(持続可能な航空燃料)」を100%使用した試験に成功したと発表した。
今回の試験では、航空燃料としてSAFを100%使用した場合、HF120の性能への影響を既存のジェット燃料と比較して評価。現在もっとも普及しているSAF「HEFA-SPK」を使用し、地上でのエンジン試験を米オハイオ州ピーブルズにあるGEの施設で数日間実施した。HEFA-SPKは動植物由来の油を水素化処理して合成される航空燃料で、既存の石油精製設備で製造できる。試験の結果、従来のジェット燃料を使用した場合と同等の性能が確認されたという。
ホンダの米国子会社ホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)は現地時間10月17日、ホンダジェットの最新型で、航続距離を延ばして操縦の自動化を進めた「HondaJet Elite II(ホンダジェット・エリートII)」を発表。100% SAFによるHF120の試験成功もGEホンダが同日発表した。
GEとホンダは、SAFの安全性を評価し規格化の支援を行う国際団体「FAA/OEM Review Panel」へ今年6月に加入。SAFの安全性検証や普及に向けて活動している。
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