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ANAのA380、中部で1年ぶり遊覧飛行 グリーン2号機、展望デッキに多くの人

 全日本空輸(ANA/NH)は4月2日、総2階建ての超大型機エアバスA380型機「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」による中部空港(セントレア)発着の遊覧チャーターを開催した。使用機材は全3機のうちエメラルドグリーンの2号機(登録記号JA382A)で、約1時間30分のフライトだった。空港の展望デッキ「スカイデッキ」には、A380をひと目見ようと多くの人が詰めかけた。あす3日も実施する。

スカイデッキに多くの人が集まった中部空港を出発するANAのA380 2号機=22年4月2日(読者提供)

 ANAが中部でA380の遊覧チャーターを実施するのは2回目で、2021年4月24-25日以来およそ1年ぶり。便名はNH2030便で、前回はブルーの初号機(JA381A)を使用したが今回は2号機が投入された。

 約1時間半のフライトは中部の滑走路(RWY36)から午後0時46分ごろに離陸後、三重県四日市市、琵琶湖、鳥取市を経て島根県松江市で右旋回して日本海に出て、若狭湾、石川県小松市、富山湾へ抜け、新潟県糸魚川市沖で右旋回して長野県白馬村、安曇野市、岐阜県恵那市、愛知県西尾市から三河湾に抜けて三重県鳥羽市沖で右旋回し、中部へ午後2時37分ごろ着陸した。

 2号機は中部のフライトに先立ち、関西空港で3月26日と27日に遊覧チャーターを実施。関空から中部へは27日にNH9002便としてフェリー(回航)された。

 昨年4月に開催された前回のチャーターは全クラスが抽選だったが、今回は販売方法を変更。ファーストクラスとビジネスクラス、プレミアムエコノミーは抽選販売で、エコノミークラスは先着順とした。旅行代金は関空と同額で、ファーストクラスが9万9800円、ビジネスクラスは窓側6万9800円、通路側4万9800円、プレミアムエコノミーは窓側5万9800円、通路側3万9000円、エコノミークラスは窓側4万4800円、翼上の窓側3万4800円、通路側2万4800円だった。

 ANAのA380は成田-ホノルル線の専用機材で、全3機にハワイの空と海、夕陽をイメージした特別塗装を施しており、初号機が青(ANAブルー)、2号機が深緑(エメラルドグリーン)、3号機(JA383A)がオレンジ(サンセットオレンジ)と1機ごとに色が異なる。FLYING HONUは「空飛ぶウミガメ」を意味し、機首の表情も正面を見る初号機、ほほ笑む2号機、まつげを描いた3号機と違いがある。

 2019年5月のA380就航に合わせ、ANAはウミガメをモチーフにしたオリジナルキャラクターのラニ(青)、カイ(グリーン)、ラー(オレンジ)を登場させたが、同社によるとキャラクター名と機体はひも付いておらず、3体の名前は機体の愛称ではないという。

 A380によるチャーターフライトは、2020年8月22日に成田発着で初開催。今後は4月30日と5月4日に成田空港で開催を予定している。

中部空港で出発を待つANAのA380 2号機=22年4月2日(読者提供)

ANAのA380をひと目見ようと中部空港のスカイデッキに集まった多くの人々=22年4月2日(読者提供)

中部空港を離陸し遊覧飛行に向かうANAのA380 2号機=22年4月2日(読者提供)

遊覧飛行を終えて中部空港に着陸するANAのA380 2号機=22年4月2日(読者提供)

遊覧飛行を終えて中部空港のスポットへ向かうANAのA380 2号機=22年4月2日(読者提供)

中部空港で遊覧飛行の参加者やスカイデッキに集まった人たちにA380のコックピットから手を振るANAのパイロット=22年4月2日(読者提供)

遊覧飛行を終えて中部空港に戻ったANAのA380 2号機=22年4月2日(読者提供)

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全日本空輸 [2]

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