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777X、シンガポール航空ショーでアジア初披露 飛行展示も

 ボーイングは、次世代大型機777Xの飛行試験機を2月15日に開幕するシンガポール航空ショーに出展する。アジア初公開で、777Xのほかに最新ジェット複座型練習機T-7A「レッドホーク」や、F-15戦闘機、P-8哨戒機なども展示する。

シンガポールのチャンギ空港に到着した777Xの飛行試験機(ボーイング提供)

 777Xはフライトディスプレー(飛行展示)を予定。航空ショーへの出展は、2021年11月開催のドバイ航空ショーに続いて2回目となり、航空ショー名物の戦闘機のような飛行展示を披露するとみられる。

 777の後継機となる777Xは、メーカー標準座席数が2クラス384席の777-8と、426席の777-9の2機種で構成し777-9から開発。今年1月31日には、777-8をベースとする大型貨物機「777-8 Freighter(フレイター)」の開発が発表され、カタール航空(QTR/QR)が2027年から受領する見通し。

 現在の計画では、旅客型の航空会社への引き渡し開始は2023年後半となる見込み。2021年末時点の確定受注は361機で、このうちエミレーツ航空(UAE/EK)が156機と半数近くを占める。カタール航空の60機のほかは、シンガポール航空(SIA/SQ)が31機、エティハド航空(ETD/EY)が25機、キャセイパシフィック航空(CPA/CX)が21機、ルフトハンザが20機、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が20機、ブリティッシュ・エアウェイズ(BAW/BA)が18機、残り10機が匿名顧客となっている。

 米国国防総省のコーナーでは、KC-46AやC-17などの展示も予定。自律型システムなど幅広い防衛分野の出展を計画している。

 シンガポール航空ショーは偶数年開催で、前回2020年2月の開催時は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が拡大し始めた時期で、出展を取り止めたり来場をキャンセルした航空関係者も多く、初日は大規模な航空ショーとしては閑散としていた。

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