ヴァージン・アトランティック航空（VIR/VS）は現地時間9月4日、1150人の従業員を追加削減すると発表した。新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響により、2021年の収益は2019年の半分にとどまる見通しで、事業規模のさらなる縮小を進める。
1150人の従業員を追加削減するヴァージン アトランティック航空＝PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ヴァージンは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて4月から旅客輸送を停止し、貨物輸送のみ継続し、7月から旅客便を再開。一方で、5月には従業員の35％にあたる3550人の削減に踏み切っており、今回の削減と合わせると45％にあたる4700人に達する。
親会社のヴァージン・グループや債権者、米投資会社などから12億ポンド（約1694億円）の金融支援を受けて再建を進めているが、英国政府による新型コロナウイルス雇用維持スキームが10月末に終了することもあり、従業員を追加削減する。スキーム終了後は600人の客室乗務員を対象に、一時帰休制度の導入を計画しており、解雇を可能な限り抑える方針を示している。
関連リンク
Virgin Atlantic [1]
ヴァージン アトランティック航空
・英ヴァージン、米国で破産申請 運航継続 [2]（20年8月6日）
・英ヴァージン、22年黒字化へ 20日旅客便再開、1600億円支援決定 [3]（20年7月16日）
・ヴァージン、3000人超削減へ 新型コロナ影響、ヒースロー集約でコスト軽減 [4]（20年5月7日）
・ヴァージン、747全機退役 A350-1000に置き換え [5]（20年5月7日）
・ヴァージン、東京便再開の可能性は？ ブランソン会長に聞く [6]（16年7月12日）
・25年9カ月で撤退 写真特集・ヴァージン アトランティック航空の日本最終日 [7]（15年2月15日）
・ヴァージン アトランティック航空、日本撤退 25年9カ月で [8]（15年2月1日）
新型コロナでの経営破綻
・タイLCCノックスクートが清算手続き 従業員は解雇 [9]（20年6月27日）
・ラタム航空、米国で破産申請 CEO「清算手続きではない」 [10]（20年5月27日）
・タイ国際航空、破産申請 運航は継続 [11]（20年5月19日）
・アビアンカ航空、破産申請 運航は継続 [12]（20年5月11日）
・豪ヴァージン、事実上の経営破綻 運航は継続 [13]（20年4月21日）