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JAL、搭乗口で乗客区切り間隔確保 カウンターに飛沫感染防止アクリル板も

 県をまたぐ外出自粛の段階的緩和が始まった6月1日、羽田空港はこれまでよりも多くの国内線利用者の姿がみられた。政府は東京、神奈川、千葉、埼玉、北海道との都道府県をまたぐ不要不急の移動は18日までは「慎重に」としているが、19日からはこうした要請もなくなり、7月下旬から「GoToキャンペーン」による観光振興を始める考えだ。

地上係員のアナウンス前から間隔を空けて搭乗口に並ぶJALの伊丹行きJL117便の乗客=20年6月1日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 日本航空(JAL/JL、9201)では、こうした需要増加に向けて新型コロナウイルスへの対応を強化。空港のチェックインカウンターには、乗客と係員の間に飛沫感染防止用の透明なアクリル板を設け、床には停止線をテープで示してソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)に対応している。5月から準備を進めてきたもので、カウンターのアクリル板はJALの整備士が端材を活用して自作したものだ。

 搭乗口では、6月から乗客を20人程度に分けて機内へ案内している。これまでは小さな子供連れの人や案内を必要とする人、マイレージサービスの優先搭乗対象客、後方席の乗客といった形で混雑を緩和していたが、さらに搭乗口前、搭乗橋、機内と各所にとどまる乗客数をコントロールすることで、乗客同士の間隔を空けるようにしている。

 乗り慣れた人が多い伊丹行きの搭乗口では、地上係員のアナウンスが流れる前から乗客が通常よりも間隔を空けて並んでいる姿がみられた。

 JALは空港と機内では幼児や着用が困難な人を除きマスク着用を求めており、着用に同意しない場合や発熱・体調不良の際には搭乗を断られる場合がある。また、機内に持ち込む手荷物も最小限にするよう求めている。これまでは機内や空港の清掃や消毒を強化してきたが、機内で除菌シートを希望する乗客に対し、6月中に1人1枚使用できるよう用意する予定だ。

*写真は6枚。

羽田空港のJALチェックインカウンターに設置された整備士の手による飛沫感染防止用アクリル板=20年6月1日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港のJALチェックインカウンターに設置された整備士の手による飛沫感染防止用アクリル板=20年6月1日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港のJALチェックインカウンター前にテープで示された停止線=20年6月1日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

サーモグラフィーによる検温が実施されている羽田空港の保安検査場=20年6月1日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

運航を終えたA350の機内でテーブルを消毒するJALのスタッフ=20年5月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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日本航空 [2]

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