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ANA国際線、6月も9割運休 通常運航は成田-LA・シカゴのみ

 全日本空輸(ANA/NH)は5月21日、国際線の運航計画を追加で見直したと発表した。対象期間は6月1日から15日までと16日から30日まで。15日までは計画していた73路線2597便のうち91%にあたる2360便を運休・減便。16日から30日までは73路線2580便のうち、91%にあたる71路線2335便が対象になる。

国際線の9割運休が続くANA=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 新たに発表した6月1日から15日の運休・減便は3路線26便が対象。羽田-バンコク線(NH847/850)と成田-ハノイ線(NH897/898)、成田-ホ-チミンシティ線(NH833/834)で、いずれも現地発のみ運航する。

 6月16日からの追加発表分は、71路線2335便が対象となる。通常運航を続けるのは、週7往復の成田-ロサンゼルス線(NH6/5)と成田-シカゴ線(NH12/11)の2路線のみ。50路線が運休となり、15路線で減便が生じる。

 また、成田-香港線の臨時便NH1929/1930便を週1往復金曜のみ運航する。機材はボーイング767-300ER型機(2クラス202席)を使用する。香港行きNH1929便は成田を午前9時50分に出発して、午後1時40分に着く。成田行きNH1930便は午後2時55分に香港を出発し、午後8時15分に到着する。

 開設予定の羽田-青島とサンフランシスコ、サンノゼの3路線は、7月1日の開設に延期。羽田-深センとストックホルム、ミラノの3路線は開設時期を未定としている。

 ANAが5月11日に発表した3月の利用実績によると、国際線は旅客数が前年同月比72.1%減の24万3432人、ロードファクター(座席利用率、L/F)は43.3ポイント低下し35.0%だった。国内線も旅客数が前年同月比60.2%減の140万1054人、搭乗率が37.0ポイント低下の35.3%と大きく落ち込んだ。

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