エアバスは現地時間4月6日、米アラバマ州モビールで製造を進めているA320型機とA220について、週内に製造を一時停止すると発表した。中国から拡散した新型コロナウイルスの影響によるもので、3週間後の29日まで停止する。また、ドイツの2拠点で製造する旅客機も一時的に生産を休止する。
モビールで一時停止するのは機体の製造のみで、メンテナンスなどほかの作業は継続する。
また、ブレーメンとシュターデのドイツ2拠点での旅客機製造も一時停止。ブレーメンは、4月6日から27日までが対象となる。シュターデは5日から11日までで、このほか追加の休業日も設ける。
ブレーメンでは、全機種の主翼の設計や製造などを進めている。シュターデでは、全機種の垂直尾翼のほか、A330やA380などの圧力隔壁も製造している。2拠点では軍用機のA400M輸送機なども担っているが、民間機のみが一時停止の対象となる。
エアバスは、フランスとスペインの工場での機体製造を4日間停止。3月23日に再開した(関連記事 [1])。
ボーイングは、米ワシントン州ピュージェット・サウンドとモーゼスレイクの2地域で、工場などの操業停止期間を延長(関連記事 [2])。米サウスカロライナ州ノースチャールストンにある787の工場は、8日から一時停止する(関連記事 [3])。
関連リンク
Airbus [4]
ボーイングの一時停止
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エアバス
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エアバスのモビール工場
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