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S7航空、羽田-ウラジオストク20年夏就航へ 露当局、成田・関空に7路線許可

 2020年夏ダイヤで増枠となる羽田空港の国際線でロシアに割り当てられた2枠について、このうち1枠をS7航空(SBI/S7)に割り当て、ウラジオストクから乗り入れる見通しとなった。現地時間11月8日にロシア連邦航空運輸局が許可したもので、夏ダイヤ中の就航を見込む。露当局はS7航空のほか、4社に羽田以外の日本路線計7路線を許可した。

20年夏ダイヤで羽田に就航する見込みのS7航空=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

ハバロフスク-成田線を開設する見込みのオーロラ航空=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 国土交通省航空局(JCAB)は9月2日に、2020年夏ダイヤで50枠拡大となる昼間時間帯の発着枠を決定。日本と相手国の航空会社に25枠ずつの配分した。このうちロシア向けは4枠で、日露両国で2枠ずつ配分。日本はANAと日本航空(JAL/JL、9201)が1枠ずつ使用する。JALとANAを含めた残り3枠は、現在のところ明らかになっていない。

 露当局は、アエロフロート・ロシア航空(AFL/SU)とオーロラ航空(SHU/HZ)、ウラル航空(SVR/U6)、ヤクーツク航空(SYL/R3)の4社にも日本路線の開設を許可。このうちウラル航空には、最も多い4路線を許可し、成田へはウラジオストクとクラスノヤルスクから週7往復ずつ、エカテリンブルクから週3往復、ウラジオストク-関西線を週4往復、それぞれ計画する。

 アエロフロートは2020年6月に、モスクワ(シェレメチェボ)-関西線を週4往復で開設。オーロラ航空はハバロフスク-成田線を週7往復、ヤクーツク航空はペトロパブロフスク・カムチャツキー-成田線を週2往復での開設を許可された。

 日本政府観光局(JNTO)によると、今年1月から9月までのロシアからの訪日客は、前年同期比22.2%増の8万3700人で、29.1%増のベトナムに次ぐ伸び率になっている。成田-ウラジオストク線はJALが2020年2月28日に、ANAが同年3月16日に、それぞれ就航を計画するなど、両国の路線計画は活発化している。

関連リンク
ロシア連邦航空局 [1](ロシア語)

ロシア路線
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