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ANA、アバターで病院から部活動参加 大分で実証実験

 ANAホールディングス(ANAHD、9202)と大分大学医学部附属病院(大分・由布市)は、アバター(分身)ロボットを使った遠隔での部活動参加の実証実験を、大分県の県立高校で9月中に開始する。長期入院で友人や学校とのつながりを絶たれた生徒を対象に実施し、病院から部活動に参加することで、入院生活の質の向上を目指す。

アバターと交流する科学部の部員(左)と病室でノートパソコンを使いアバターインする様子(ANA提供)

 実験は大分県の協力で、県立佐伯鶴城高等学校(大分・佐伯市)で実施。生徒の体調などを考慮しながら、9月中の開始を予定している。学校内にアバターロボットを設置し、長期入院中の生徒は病院にいながら、所属する科学部の活動に参加する。

 ANAHDと大分大学医学部付属病院、大分県の3者は、疾患とともに生きる子供たちへ治療による制約を超え、つながる未来の実現を見据える。実証実験では、入院中の生徒がアバターロボットを介して仲間と交流することで、復学への不安軽減や入院中のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上に寄与することを目指す。

 QOLは、生活の質などと訳されることが多く、生きる上での総合的な満足度を精神面まで含めて表す指標とされる。QOLの向上を目指すことで、身体的や精神的な苦痛を減らし、生きがいや幸せを見出していくことにつながるという。

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