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ANA、ザンビアでドローン使い血液検体輸送 エアロセンスやNCGMと

 ANAホールディングス(ANAHD、9202)、エアロセンス(文京区)、国立研究開発法人国立国際医療研究センター(NCGM、新宿区)の3者は、2020年1月から2021年6月までの1年6カ月間、アフリカ南部のザンビア共和国で、ドローンによる血液検体などの輸送を実施する。

ザンビアでドローンによる血液検体などを輸送するANAホールディングス=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

 各社の主な役割は、ANAHDがドローンの運用手順の確立や事業計画の策定、エアロセンスはドローン運用準備や試運転、機体の改良検討など、NCGMは保険・医療分野の支援や現地パートナーとの連携を担当し、全体の統括はANAHDが受け持つ。

 ドローンを活用した輸送は、地上交通が未発達な地域の病院とヘルスセンター間などで実施。HIV/AIDSの診断や治療に必要な検査用血液検体、結核検査用の喀痰(かくたん)、消耗品や試薬などの医療関連物資を運ぶ。検体回収から診断や治療など、医療サービス全体の時間短縮や輸送品質を高めることで、検査の質の向上を図る。

 ザンビアはアフリカ南部の内陸国で、首都はルサカ。周囲はコンゴやタンザニア、アンゴラなど8カ国と接している。2017年の人口は約1700万人で、総面積は日本の約2倍にあたる752.614平方キロメートル。南側に隣接するジンバブエにまたがる、世界三大瀑布(ばくふ)の一つ「ビクトリアの滝」などが有名で、1989年には世界遺産に登録されている。

 ザンビア最大の空の拠点はルサカ国際空港。日本からの直行便はなく、エミレーツ航空(UAE/EK)などを乗り継いで、片道20時間以上かかることが多い。

関連リンク
全日本空輸 [1]
エアロセンス [2]
国立国際医療研究センター [3]

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