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JAL赤坂社長、北米路線「20年以降は積極的に」

 日本航空(JAL/JL、9201)の赤坂祐二社長は現地時間6月2日、北米路線の今後について「2020年以降は積極的に増やしたい」と語った。

ソウルで取材に応じるJALの赤坂社長=19年6月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JALは今年2月にホノルル線とサンフランシスコ線が就航65周年を迎え、5月28日にロサンゼルス線が60周年を迎えた。北米路線ではアメリカン航空(AAL/AA)と運賃や運航スケジュールなどを連携する共同事業(JV)を展開しており、シアトルを拠点とするアラスカ航空(ASA/AS)とは、コードシェア(共同運航)を実施している。3月31日には、成田-シアトル線を27年ぶりに復活させた。

 ソウルでAviation Wireと海外メディア3社の取材に応じた赤坂社長は、自社便による北米路線開設の可能性について、「過去から検討しているものもあり、マーケットを見ながら検討したい。2020年以降は積極的に増やしたい」と述べ、羽田の国際線発着枠が増枠される2020年を契機に、北米路線を強化する考えを示した。

 今後の国際線供給量について、赤坂社長は「羽田の発着枠配分が決まっていないため、正確な数字は公表していないが、仮にわれわれの想定通りの配分ならば、10%を超えるASK(有効座席キロ)の伸びになるだろう」と語った。また、機材稼働率についても「現在は全体の稼働が低くなっているが、2020年に通常通りに戻す」と述べた。

 また、全日本空輸(ANA/NH)がエアバスA380型機を投入するなど、競争が激化するハワイ路線については、地方発着便について「成田に加えて関空と名古屋もあり、(コードシェアする)ハワイアン航空(HAL/HA)が札幌と福岡(今秋再開予定)からも定期便を運航しており、地方からのハワイ路線はアドバンテージを持っている」と説明。地方発チャーターは「上期には今までも実績がある東北と九州、北陸から運航を考えている」と述べた。

 JALはハワイアン航空(HAL/HA)とのJVを、2020年に開始する方向で計画を進めている。

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