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ルフトハンザ・カーゴ、関空台風直撃で代替ルート模索も

 ルフトハンザ・カーゴ(GEC/LH)のミヒャエル・フォアヴェルク日本支社長は、台風の影響で運航できなかった関西空港の貨物便について、国内の他空港への代替ルートを模索していたことを明らかにした。現在は完全復旧し、3月からはフランクフルト-関西線の貨物便を、週1往復増便する。

—記事の概要—
関空貨物、1月に完全復旧
3月から週3往復に

関空貨物、1月に完全復旧

関空の台風直撃で代替ルートの模索を明らかにしたルフトハンザ・カーゴのフォアヴェルク日本支社長=19年1月29日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 関空は2018年9月4日に発生した台風21号が直撃した影響により、空港島内が浸水。旅客便は3日後の7日には被害が少なかったB滑走路とLCC用の第2ターミナルを使って暫定復旧し、21日には冠水したA滑走路と停電に見舞われた第1ターミナルも全面再開させた。

 都内で1月29日に会見したフォアヴェルク日本支社長は、関空の貨物上屋が完全に復旧したのは直撃から4カ月経過した今年1月15日だったと述べた。

 通常運航できなかった期間は、関空以外の国内の他空港への代替ルートを模索。他空港は混雑していたため実現しなかったものの、「11月以降は貨物便が再開した。(暫定復旧する)4週間は限度があった」と振り返った。暫定復旧後は、一般的な貨物は問題なく取り扱うことができたものの、温度に敏感な製品は輸送できなかったという。

3月から週3往復に

フランクフルト-関西線を3月から増便するルフトハンザ・カーゴ=PHOTO: Youichi KOKUBO/Aviation Wire

 ルフトハンザ・カーゴは現地時間3月3日から、フランクフルト-関西線の貨物便を増便。週1往復増便し、増便後は週3往復運航する。

 同路線は現在、フランクフルト発を水曜と金曜に設定し、週2往復を運航。機材は旧マクドネル・ダグラス(現ボーイング)MD-11F型貨物機を投入している。3月からは日曜発を増便し、週3往復運航となる。関空発はそれぞれ翌日になる。

 関西行きLH8390便は、フランクフルトを午前4時45分に出発し、翌日午前3時50分に到着。フランクフルト行きLH8391便は午前5時50分に関空を出発し、午後0時30分に到着する。

 ルフトハンザカーゴは2018年1月18日から、フランクフルト-関西線の貨物便を再開。2014年3月の運休以来約4年ぶりの乗り入れとなった。

増便後の運航スケジュール
LH8390 フランクフルト(04:45)→関西(翌日04:45)運航日:水金日
LH8391 関西(05:50)→フランクフルト(12:30)運航日:月木土

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