- Aviation Wire - https://www.aviationwire.jp -

シンガポール航空、成田にA380新仕様機 7月から

 シンガポール航空(SIA/SQ)は1月15日、4月から成田線に復活させるエアバスA380型機について、7月からは機内を刷新した新仕様機「A380R」を投入すると発表した。A380Rの最上級クラスで個室タイプの「スイート」には、隣り合わせで使えるフルフラットベッドを導入する。

シンガポール航空の訓練センターに設置されたA380Rスイートのモックアップ=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

シンガポール航空が成田線に投入するA380Rのスイート(同社提供)

 A380は、1日2往復のシンガポール-成田線に導入。現在はボーイング787-10型機(2クラス337席:ビジネス36席、エコノミー301席)で運航してしているが、このうち成田行きSQ638便を現地時間4月27日から、折り返しのシンガポール行きSQ637便を翌28日からA380に変更する。新仕様のA380R導入後は、座席供給量が約40%増える。

 4月から導入するA380は改修前の機材で、座席数は4クラス441席(スイート12席、ビジネス60席、プレミアムエコノミー36席、エコノミー333席)。7月から導入するA380Rは座席数が30席(6.8%)増え、4クラス471席(スイート6席、ビジネス78席、プレミアムエコノミー44席、エコノミー343席)になる。A380Rの就航日は未定で、決定次第発表するという。

成田線に復活するシンガポール航空のA380=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 改修後のスイートは、従来の半分となる6席に減り、ビジネスは18席増の78席、プレミアムエコノミーは8席増えて44席、エコノミーは10席増の343席。これまでメインデッキ(1階席)前方にあったスイートをアッパーデッキ(2階席)へ移し、メインデッキはプレミアムエコノミーとエコノミー、アッパーデッキにはスイートとビジネスをレイアウトした。

 スイートは横2席の1-1配列で、シートとは別にフルフラットベッドを備えた。シート幅は21インチ(53.34センチ)、ベッドは76×27インチで、パーティションを開けると2席を隣り合わせで使うこともできる。

 機内エンターテインメント(IFE)「クリスワールド」も新世代のものを採用。米パナソニック・アビオニクス製のものを搭載する。

 シンガポール航空は、2007年に世界で初めてA380を導入。A380Rは2017年12月17日に就航し、現在はロンドンやシドニー、チューリッヒなどへ乗り入れている。同社では、日本政府が2020年に年間訪日客数4000万人を目標に掲げていることや、日本から海外へ渡航する人が2000万人に達するとみられることから、機材大型化で対応していく。

A380再就航後の運航スケジュール(4月27日から)
SQ638 シンガポール(23:55)→成田(翌日08:00)
SQ637 成田(11:10)→シンガポール(17:20)

関連リンク
シンガポール航空 [1]
Airbus [2]
エアバス・ジャパン [3]

4月から成田再投入
シンガポール航空、成田にA380再投入 4月から [4](19年1月8日)

リニューアルしたA380
シンガポール航空、機内刷新のA380初号機受領 フルフラットベッドのスイート [5](17年12月14日)
シンガポール航空のA380、スイートにフルフラットベッド 全19機 [6](17年11月10日)
シンガポール航空、A380の機内刷新 スイート減、プレエコ増 [7](17年11月6日)

シンガポール航空のA380
シンガポール航空、成田経由便777に A380から若返り [8](16年6月16日)
シートは手のひらサイズ シンガポール航空のA380、ペーパークラフトで再現 [9](16年1月24日)
シンガポール航空、成田路線A380にプレエコ 23日までシート体験会 [10](16年1月21日)
シンガポール建国50周年のA380、成田に到着 [11](15年8月4日)

なぜ成田線なのか
なぜA380は羽田に就航できないのか 特集・訪日4000万人達成を考える [12](17年7月20日)