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JAC、ATR72受領 日本初導入、ATR42から発注変更

 ターボプロップ機を手掛ける仏ATRは10月29日、日本航空(JAL/JL、9201)グループの日本エアコミューター(JAC/JC)に、ATR72-600型機の初号機(登録番号JA06JC)を引き渡したと発表した。日本の航空会社が同型機を受領したのは初めて。

JACに引き渡されたATR72-600(ATRのTwitterから)

 今年6月に発表された9機発注済みのATR42-600のうち、1機をATR72-600に変更したもので、10月26日に仏トゥールーズで引き渡された。座席数は70席を予定している。

 鹿児島空港を拠点とするJACは、2015年6月にATR42-600を発注。初号機(JA01JC)は2017年1月に受領し、これまでに5機が引き渡された。座席数は1クラス48席で、JACの特注仕様として、ストレッチャーを設置できるスペースを設けている。

 ATR72-600はATR42-600と比べて座席数が22席増えることから、観光やビジネス需要が見込める路線で、1座席あたりの運航コストを下げることができる。両機種はタイプレーティング(機種別操縦資格)が共通で、スペアパーツも90%は共有できるようになっている。

 ATRはエアバスと伊アレニア・アエルマッキの共同事業体として、1981年に設立されたリージョナル機メーカー。日本の航空会社では当初、2013年12月に自己破産した地域航空会社リンク(福岡県福岡市)が、日本初のATR機としてATR72-600(68席から74席)を3機リースで導入予定だった。

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日本エアコミューター [1]
Avions De Transport Regional (ATR) [2]

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